(まとめ)日経平均は220円高で反発 TOPIXは10月末以来の最高値更新
日経平均は145円高の50,988円で反発して寄付きました。前日の米国市場では、米政府機関の再開に向けた動きが好感されダウ平均は上昇し、最高値を更新して取引を終えており、その流れを汲んで日本市場も買いが優勢でのスタートとなりました。朝高後では売られ、9時7分には305円安の50,537円をつけ、本日の安値をつけるなど、方向感に欠ける展開となりました。その後は持ち直すも、一進一退の推移となり84円高50,927円で前引けとなりました。 後場も寄付きは下落して始まりました。中ごろに再び上昇に転じると、大引け前の15時14分に229円高の51,072円をつけ、本日の高値を更新し、最終的には220円高の51,063円で取引を終えました。TOPIXは37ポイント高の3,359ポイントで取引を終え、10月31日以来の最高値更新となりました。
新興市場では東証グロース250指数が反発し、2.5%高となりました。
2.個別銘柄等
ソフトバンクグループ(9984)は3.5%安の21,910円をつけ、3日ぶりに反落となりました。11日、2026年3月期の中間決算を発表し、純利益が前年同期比2.9倍の2兆9,240億円と市場予想を上回る業績を発表するも、目先の好材料は出尽くしとみた売りが出て、一時は10.0%安の20,415円まで下落しました。 三井金属(5706)は一時24.3%高の19,310円をつけ、株式併合考慮後の上場来高値を更新しました。11日、2026年3月期(今期)の当期純利益が従来予想の170億円から上方修正となる前期比33.5%減の430億円を見込むと発表し、新たな会社予想は市場予想を上回るなど、業績見通しの上振れを好感した買いが優勢となりました。 SUMCO(3436)は一時ストップ安水準となる20.3%安の1,173円をつけ、終値も1176円と大幅続落となりました。11日、2025年12月期(今期)の最終損益が169億円の赤字になる見通しと発表しており、前期は198億円の黒字からの今期の最終赤字予想を嫌気した売りが殺到しました。 東急(9005)は2.5%高の1,793.5円をつけ、反発となりました。11日、2026年3月期(今期)の当期純利益が従来予想から40億円上方修正となる、前期比5.4%増の840億円になる見通しだと発表し、市場予想を上回る業績修正を好感した買いが入りました。インバウンドの増加を背景に、鉄道やホテル事業の収益が想定を上回ることが要因とされています。
Vチューバービジネスを展開するカバー(5253)は一時12.6%安の1,666円をつけ、年初来安値を更新しました。11日、2026年3月期の営業利益は前期比2.5%増の82億円で従来予想を据え置いたものの、中間期の営業利益も会社予想を下回ったことが嫌気され売りが優勢となりました。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は220円高で反発、TOPIXが37ポイント高で最高値更新となりました。ソフトバンクグループ(9984)は決算発表を経て利益確定の売りが出るも、後場は下げ幅を縮小し、全体への寄与度も限定的となりました。
引き続き、主力銘柄の決算発表が注目される中で、大引け後にはエムスリー(2413)、オリックス(8591)、三井住友トラストグループ(8309)、パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(7532)の決算発表が予定されています。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)