ビットコインの記録的な上昇を受けて、注目がアルトコインに──XRPは8ドルまで急騰する可能性(CoinDesk JAPAN)
ビットコイン(BTC)が今週初めに新たな高値を更新したことで、注目は主要トークンに移っている。一部では、機関投資家の需要と明確な規制環境が、主要な暗号資産(仮想通貨)の強い動きを後押しすると指摘されている。 ビットコインは5月23日のアジア取引時間の朝、11万1000ドルをわずかに下回る水準で推移し、上昇後の利益確定売りにより小幅な調整が見られた。カルダノ(ADA)、ドージコイン(DOGE)、ソラナ(SOL)は最大4%上昇した一方、イーサリアム(ETH)、エックス・アール・ピー(XRP)、バイナンスコイン(BNB)は1.5%未満の上昇にとどまった。 時価総額上位のトークンを追跡する流動性指数であるCoinDesk 20指数(CD20)は、過去24時間で1.2%上昇した。 ビットゲット・リサーチ(Bitget Research)のチーフアナリスト、ライアン・リー(Ryan Lee)氏はテレグラムのメッセージでCoinDeskに対し、ビットコインのドミナンス低下はアルトコインの広範な上昇局面を誘発する可能性があり、XRPやSOLのような注目株が恩恵を受ける立場にあると述べた。 リー氏は、XRPの規制環境の明確化と最近のテクニカルブレイクアウトパターンを理由に、トレーダーが中期的に3ドルから8ドルへの動きを注目していると指摘した。 XRPは週足チャートでビットコインに対してゴールデンクロスを形成した。これは歴史的に強気なシグナルで、長期的なトレンド反転が進行中であることを示唆している。この比較は2020年末から横ばいのレンジに閉じ込められていたが、先月、アメリカ証券取引委員会(SEC)がリップルに対する追加上訴を断念したことで、この状況が打破される可能性が出てきた。 SOLはETF(上場投資信託)の期待から220ドルから300ドルまで上昇する可能性があり、ADAは1ドルから3ドルのレンジでブレイクアウトの兆候を示しているとリー氏は付け加えた。 シンガポールを拠点とするQCPキャピタル(QCP Capital)は22日のブロードキャストで、直近のBTCの動きは、改善された構造的なファンダメンタルズと比較的低いボラティリティに支えられた堅固なトレンドを裏付けていると述べた。 「この上昇は、前回のものよりも構造的に堅固で、過剰なモメンタム追随が少なく、ファンダメンタルズの基盤がより強固だ」と同社は指摘し、BTCの最初の過去最高値突破後に発生した一時的な下落はプットサイドの利益確定売りを引き起こしたが、買い手は「上昇局面ですぐに買い戻した」と付け加えた。 それでも、広範なマクロリスクは依然として存在している。QCPは、再燃する関税への懸念、アメリカの金利の上昇、ドル高がシステムにボラティリティを注入する可能性があり、特にアルトコインに影響を与えると指摘した。トレーダーは強固なファンダメンタルズと明確な規制上の枠組みを持つ資産に焦点を絞り、選別的な投資を行うよう促されているという。 一方、FxProのチーフ市場アナリストであるアレックス・クプツィケビッチ(Alex Kuptsikevich)氏はメールで、ビットコインの恐怖と貪欲指数(Fear and Greed Index)は23日に「極度の貪欲」の直下で推移していると指摘し、今後の数日間での上昇余地が残っている可能性を示唆した。 |翻訳:CoinDesk JAPAN|編集:井上俊彦|画像:Shutterstock|原文:XRP Could Rocket to $8 as Focus Shifts to Crypto Majors After Bitcoin's Record Run: Traders
CoinDesk Japan 編集部