PS6は「買い替え急がせない」設計? 新作AAAもPS5/PS6対応、クラウド強化か

(写真:つのだよしお/アフロ)

ソニーの次世代PlayStation、通称「PS6」の製品像が数々のリークから浮かび上がってきたなか、「PS6発売後も新作ソフトを当面はPS5に対応させる」ことや、「クラウドゲーミングを強化する」といった噂が報じられています。

一定の実績があるリーク系ゲームメディア MP1stによると、ソニーはPS5/PS6の両方で使えるAAA(超大作)向けの2D・3Dアセット開発を進めており、次世代でもクロスジェン展開が続く可能性を示唆しています

PS5発売初期にも『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales』など、PS5/PS4に対応した“世代をまたぐ”新作が投入されましたが、同様の移行期が設けられる可能性が高いとみられます。

これをプレイヤー視点で捉えると、仮に噂どおりPS6が2027年末に発売されたとしても、手元のPS5がすぐにファーストパーティ大作の供給を失い、時代遅れのハードに転落する可能性は低いと考えられます。

こうした「ファーストはほぼ旧世代対応、一部のみ最新ハード専用」という手法は 任天堂 も実践しており、とくに珍しいものではありません。ユーザー的には「日本語専用PS5も、数年は新作ソフト不足に悩まされる心配は少なく、安物買いの銭失いにはなりにくい」程度の意味合いです

もう1つのリークは、PlayStationのクラウドゲームサーバーがさらに強化されるという点です。現行のPS5向けサーバーはPCIe Gen4 NVMeストレージを採用していますが、次世代(PS6世代)ではPCIe Gen5 NVMeへ移行する計画とされています。単純化すると、後者は前者の約2倍の読み書き速度を持ちます。

これは、著名リーカー Kepler_L2 氏が指摘していた「PS6搭載SSDはGen5になる」という情報とも方向性として整合しています。今回の情報はサーバー側、Kepler_L2氏の情報は本体内蔵ストレージと対象は異なりますが、いずれも同じ向きでの進化といえます。

ただし、この変更がクラウドプレイの体験をどこまで向上させるかは不透明です。

SSDの高速化によってサーバー内部のデータ転送やレイテンシは改善されますが、実際の通信経路には「サーバー内部I/O → NIC → データセンター内ネットワーク → インターネット回線 → ISP → 家庭内回線」と複数の段階が存在します。そのため、全体のボトルネックのうち一部が緩和されるにとどまる可能性があります

一方で、PS6の内蔵SSDについては、高速化しつつも「PS5 Proの2TBから1TBへ縮小する」との噂もあります。メモリ(RAM/NAND)の価格高騰を背景に、699ドル(約11万円)へ抑えるためのコスト削減策とみられています。

性能を高めてローカル実行を強化する一方で、クラウドのような“本体性能に依存しない手法”も推進するのは、一見すると矛盾しているように見えます。しかし、ゲームの大容量化によってストレージ圧迫やダウンロード待ちのストレスが増している現状を踏まえると、「ローカルとクラウドの両面強化」は合理的な戦略とも考えられます

また、PlayStationのクラウドプレイは、ゲームを購入済みであっても PlayStation Plus への加入が必要です。ソニーがクラウドへ誘導する動きは、安定したサブスク収益の基盤をさらに強化する狙いにもつながるでしょう

PS6の発売時期については2027年とするリークもありますが、サムスン のメモリ事業幹部が「2027年は2026年よりも供給不足が拡大する」との見通しを示しています

こうした状況を踏まえると、ソニーは高価格でもPS6を投入しつつ、しばらくはPS5を併売して延命し、その後メモリ価格の落ち着きに合わせてPS6の価格改定を行う可能性も考えられます

アニメライター/ゲームライター

京都大学法学部大学院修士課程卒。著書に『宇宙政治の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。現在はGadget GateやGet Navi Web、マグミクスで記事を執筆中。

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