ビットコイン、強気相場の終焉で7万ドルを下回る暴落の可能性:エリオット波動の専門家(CoinDesk JAPAN)

ビットコイン(BTC)の投資家は、そろそろシートベルトを締める時だ。 正確な市場予測で知られるエリオット波動アナリストであり、Lednの最高投資責任者(CIO)であるジョン・グローバー(John Glover)氏は、強気なコンセンサスとは対照的に厳しい警告を発している。2023年初頭に始まったビットコインの強気相場は、最近の12万6000ドル(約1890万円、1ドル150円換算)から10万4000ドルへの下落を受けて終わったようだ。 グローバー氏は現在、持続的な弱気相場が到来してビットコイン価格が7万ドルを下回る可能性があると予測している。これは、現在の市場価格である約10万8000ドルから35%以上の下落に相当する。 グローバー氏は、「5波の上昇局面はすでに終了しており、現在は少なくとも2026年後半まで続く可能性のある弱気相場に突入していると確信している」とし、「ビットコインは7万ドルから8万ドルの間で取引されるだろう。それ以下になる可能性もある」と述べた。 グローバー氏は、ビットコインが史上最高値である12万4000ドル付近を再び試したり、それをわずかに上回ったりする可能性は否定できないとしつつも、全体的なトレンドは現在弱気に転じており、数カ月後には価格が下落している可能性が高いと説明した。

1938年にラルフ・ネルソン・エリオット(Ralph Nelson Elliott)氏が提唱したエリオット波動理論は、投資家の集団心理が予測可能な周期で変化するという考えに基づいている。こうしたサイクルは、主要トレンドの方向に向かう5つの波の構造を形成し、3つの上昇の波と2つの調整の波からなる。 強気を示すビットコインの5つの波のパターンは、価格が2万ドルを下回っていた2022年後半に始まり、今月これまでに12万6000ドルを超える史上最高値を記録して第5波が最高潮に達した。 当初、第5波によって年末までに価格が14万ドルから15万ドルの間に引き上げられると予測されていた。グローバー氏は、12万ドルから11万2000ドルへの急落を受けて弱気の懸念が高まる中、それに反して8月初旬にこの予測をしていた。 価格は予想通り急上昇したが、今月12万5000ドルを超えると勢いが停滞した。これを受けてグローバー氏は、この水準を維持できないことが繰り返されれば強気の論拠が弱まると警告した。その後、ビットコインは先週10万5000ドルまで下落し、強気相場が早期に終焉したことを裏付けた。 グローバー氏は、「10万8000ドルを割り込んだ今、下のチャートのオレンジ色の軌道をたどっていて14万5000ドルまで上昇する動きを模索しているのか、それとも黄色の軌道をたどっていて市場の高値を既に目にしたのかを判断する用意がある」とし、「私の見解はこうだ。ビットコインの強気相場は終わった!」と述べた。 弱気の見通しは、ビットコインが半減期を迎えてから約18ヶ月後にピークに達し、その後弱気相場に突入するという過去の傾向と一致している。直近の半減期は2024年4月に発生した。 グローバー氏の弱気な見方を裏付けるように、アンバーデータ(Amberdata)のデータによると、下落リスクからの保護を提供するデリビット(Deribit)上場のビットコインプットオプションは、2026年9月満期までコールオプションと比較してプレミアム(高い価格)で取引されている。これは、一部のトレーダーが来年まで続く下落リスクに備えていることを示唆している。 |翻訳・編集:林理南|画像:Hans/Pixabay|原文:Bitcoin Price Could Collapse to $70K or Lower as Bull Market Is Over: Elliott Wave Expert

CoinDesk Japan 編集部

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