米最新鋭空母、3月の火災で2日間出撃できず 対イラン戦闘作戦の妨げに 海軍トップが示唆

米空母ジェラルド・フォードは中東での任務を終え3月末にクロアチアのスプリトに到着した/Samir Jordamovic/Anadolu/Getty Images via CNN Newsource

(CNN) 米海軍最大の最新鋭空母「ジェラルド・R・フォード」で3月に発生した火災をめぐり、同艦が出撃できる状態になったのは鎮火から2日後だったことを海軍の制服組トップが明らかにした。この火災がイランとの戦闘作戦の妨げになっていたことを示唆したのは初めてだった。

火災は3月12日にフォードの洗濯区画で発生。当時、同艦は「エピック・フューリー作戦」の一環として紅海を航行していた。

米第5艦隊は同日の声明で、火災発生後も同艦は引き続き完全運用できる状態にあると説明。火災は戦闘とは無関係で、乗員2人が軽傷を負ったとしていた。

米海軍のダリル・コードル海軍作戦部長は3月31日に米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)で講演し、火災に対する乗員の対応を称賛。「消火活動を行って火を消し止め、その2日後には出撃を開始した。あの乗員たちを誇りに思う」と語った。

米当局者は先月CNNに対し、消火活動や消火剤などの洗浄、再燃していないことの確認に約30時間を要したと語っていた。

さらに、出火元の洗濯区画に隣接する就寝区画でベッド100床あまりが損傷したと説明。乗員約600人が寝る場所を失ったことも認めた。

フォードは火災の約1週間後に作戦から離脱。海軍は、同艦が修理のためギリシャのスーダ湾にある米軍基地に向かうと発表した。

第6艦隊の発表によると、フォードはクレタ島の港に停泊中、七つの居住区画の修理が行われた。

海軍は火災の原因を発表していない。第6艦隊は3月28日、洗濯区画で発生した火災については軍と連邦捜査機関が捜査を続けていると発表した。

フォードは今週初めの時点でクロアチアのスプリト沖に停泊していた。これについてコードル作戦部長は31日の講演で「当然の休暇」だったと形容。昨年6月下旬にバージニア州ノーフォークの母港を出港して以来、フォードの展開は「記録的な」11カ月目に突入したと語り、間もなく「ここに戻ってくる」とした。

コードル作戦部長はフォードの配備の「異常な」長さにも言及し、人員や装備に負担がかかっていることを認めながらも、海軍は「そのためにある」と強調した。

フォードがこのまま地中海にとどまるのか、それともスエズ運河を通って紅海に戻るのかは明らかにしなかった。

米空母「ジョージ・H・W・ブッシュ」の打撃群は3月31日にノーフォークを出航し、中東を含む米中央軍の管轄区域に向かっている。

しかしコードル作戦部長は講演の中で、イランとの戦争が別の地域での米海軍の即応態勢と抑止力に及ぼしている影響について懸念を表明。「世界の一地域に資源を集中させながら、別の地域におけるリスクをどう軽減させるかが課題だ」と述べた。

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