疲れた、友達と旅行…学校休んでOK 罪悪感ない「子供の有休」

毎日新聞 2026/4/28 07:00(最終更新 4/28 07:00) 有料記事 2662文字
千葉県流山市の小沢えみり市議の次男が小学1年の時に提出した「こどもの休暇届出書」。申請理由の欄に「おやすみがないからつかれて、きょうはゆっくりすごしたいです」と自分で書き込んだ=小沢市議提供

 飛び石連休になることが多いゴールデンウイーク(GW)。

 この時期が近づくと、毎年浮上する話題がある。

 平日に子どもが学校を休むのはありか、なしか――。

 近年では、平日に学校を休んでも欠席扱いにならない「ラーケーション」制度が広がりを見せている。

 一方、子育て世帯の転入が多いことで有名な千葉県流山市が2025年度に導入した「こどもの休暇制度」は、内容こそ似ているものの、ラーケーションではないという。

 一体どう違うのか。

 昨年はGW前後の取得が多かったというこの制度を提案した関係者らに話を聞いた。

 <主な内容> ・愛知発のラーケーション ・「公平性に欠ける」懸念も ・千葉・流山の制度は「子どもの判断」で ・ズル休みの心配を解消 ・平日に堂々と大阪万博へ

 ・不登校の子にもメリット?

愛知発のラーケーション

 最初に、ラーケーションとは何かを押さえておきたい。

 これは愛知県が全国に先駆けて23年度に創設したもので、県は「ラーニング(子どもの学び)とバケーション(保護者の休暇)を組み合わせた造語」と説明する。

 公立の小中高と特別支援学校の児童生徒が対象で、計画を立てて事前に申し出れば忌引や出席停止などと同様、欠席扱いにしない。

 年3日まで取得でき、休んで受けられなかった授業は各家庭で自習する。

 この制度が話題となり、大分県別府市や沖縄県座間味村、茨城県や熊本県なども同様の制度を相次いで導入した。

 別府市は温泉街などの観光業に携わり、週末に休めない保護者も多いことから好評で、導入2年目となる24年度は年間の最大取得日数を3日から4日に、25年度は5日に拡充した。

「公平性に欠ける」懸念も

 ただ、ラーケーションは名前の由来通り、あくまで「子どもの学び」に主眼が置かれている。

 保護者の休みに合わせて子どもが平日に学校を休み、旅行や体験学習に行ったり、自宅で特別な活動に取り組んだりして、授業とは別の形で「学び」を得てもらおう、というニュアンスが強い。

 実際、愛知県も「子どもが保護者等とともに、平日に、校外(家庭や地域)で、体験や探究の学び・活動を、自ら考え、企画し、実行することができる日」と説明する。

 活動事例には、しおりを作って科学館へ▽自宅でちらしずしを作る▽家族で大阪・関西万博▽大学の講義に参加▽お茶摘み▽裁判の傍聴――などをイラスト付きで示す。

 こうしたコンセプトゆえに、ラーケーション導入に否定的な自治体もある。

 例えば名古屋市は、愛知県内の自治体で唯一、導入を見送っている。

 市教育委員会は「『とれる子』と『とれない子』が生じるので、公平性に欠ける」とし、格差助長への懸念を示している。

千葉・流山の制度は「子どもの判断」で

 そんな中、千葉県流山市は25年度から、市立の小中学校を対象に「こどもの休暇制度」を始めた。

 「年度内に最大3日の休みが取れて、欠席扱いにならない」のは他自治体のラーケーションと同じだが、大きな違いがある。

 一つ目は、コンセプトだ。

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