アンチにはごめんだけど。「Nothing Phone 3」のデザイン、悪くないよ
あなたは好き?そうでもない?
2025年7月、グローバル向けに発表されたばかりの「Nothing Phone 3」は、他社の同価格帯のスマートフォンと比べて、性能が特別優れているというわけではなさそうですが、他とは全く異なるデザインが何より魅力的です。
大胆デザインに賛否両論
Phone 3は、これまでのNothingのスマホとガラッと印象が変わりました。アイコニックな透明の背面やLEDが光る「Glyphインターフェース」は姿を消し、代わりに現れたのは「Glyph Matrix(グリフマトリックス) 」と呼ばれる四角いピクセル表示です。
また搭載された3つのカメラの配置はズレていて、全体的に非対称なデザインに。こうした見た目に、ファンからは辛辣なことに「ダサい」という声も挙がっています。
しかし、本記事のオリジナルの筆者である米GizmodoのKyle Barr氏は、このデザイン性を高く評価しています。「機能性について語るつもりはない。このデザインのよさについてだけ話したい」と書くほどです。
デザインに関するウェブメディア「Design Milk」でのインタビューにて、リードデザイナーのAdam Bates氏は「マイクロLEDを使ったグリフマトリクスは、より表現力がある」と称賛していますが、それ以上詳しいデザインの意図については多くを語っていません。
ズレたカメラにはちゃんと理由がある?
Image: iFixit一般的なスマホでは、複数のカメラが一体型のユニットとして組み込まれていますが、Phone 3の場合、それぞれのカメラは独立していて、1つずつ取り外せる構造になっています。iFixitの分解調査によると、カメラは4つの接続パーツで基板の上部に取り付けられていて、マザーボードを外さずにカメラだけ交換も可能です。
Phone 3にある3つのカメラは、50メガピクセルのワイドレンズ、ペリスコープレンズ、超広角レンズです。 Nothingがこのようなカメラの構成にしたのは、単にコストや部品の入手の都合なのかもしれません。ズレた配置も、見た目を重視したのではなく、むしろそういった事情から生まれた可能性が高いです。
Video: iFixit / YouTubeそしてiFixitによれば、Phone 3は見た目ほど修理しやすいわけではなく、背面は粘着部品などを剥がす必要などがあるため、分解するには手間がかかります。もっと直しやすく、もっとパーツを自由に変えられるようになれば、この独特なデザインが機能美も併せ持ち、さらに特別なものになるでしょう。
サイバーパンク的なテクノロジーの美しさ
Barr氏は、こうしたカメラの配置のズレやPhone 3の非対称なデザインに「サイバーパンク」的な魅力を感じているようです。 ゲーム『Cyberpunk 2077』 や映画『スター・ウォーズ』のようにレトロフューチャーな世界観と重なるところがあると絶賛しています。
また同氏は最近のスマホについて、iPhoneも最新のSamsung GalaxyやGoogle Pixelも、フラットな側面や丸みを帯びた角から、カメラの突起までほとんど同じようなデザインで飽き飽きしていると語っています。対照的にNothing Phone 3は、個性が光る1台だと言えるでしょう。