優待マニア27年のまる子さん「一生売らない優待株15」「動画タダ見のサブスク優待8」「1株保有の優待株8」【NISA応援】
投資歴27年、元祖優待ブロガーで主婦の「まる子」さんに一生持ち続けたい優待株15銘柄を聞いた。マニアだから知っている、1株だけの保有でも受け取れる優待8銘柄、動画サブスク優待8銘柄も。【本記事はアエラ増刊「AERA Money 2025冬号」から抜粋しています】
【一覧表6枚】歴27年・優待マニアが「一生売らない」優待株ベスト15はコレだ!
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配当に加えて、日々の節約に役立つ株主優待がもらえたら、喜びも2倍。優待株に多い外食系企業はインフレで値上げしやすい環境もあって株価も堅調だ。
まる子さん(50代)は優待株にこだわり続けて27年の株主優待マニア。元祖優待ブロガーである。
株主優待とは、企業が「株主になってくれたお礼」に自社製品や割引券、金券などをくれる、日本株ならではの制度。優待と配当をもらいながら値上がり益を気長に待てる「一石三鳥」が魅力だ。
まる子さんは1998年春頃に元手50万円で、はじめて優待株を買った。デフレ不況やリーマン・ショック、コロナ・ショックなどの試練に直面しても、売らずに持ち続けた。
そして2025年9月、まる子さんの資産は「1億円よりちょっと下ぐらいです」。
使わなければただのゴミ
今では毎年100万円相当の優待品+配当を手に入れる、優雅な優待ライフを楽しんでいる。
「いただいた株主優待は使わないとただのゴミです。外食系の優待なら自分にとって使いやすいもの、そのお店が好きかどうかなどを基準に選びます。
地方特産品などのカタログ優待や自社商品などがいただけるなら、欲しいものがあるかどうかを確かめます。優待ファーストの銘柄選びです(笑)」
もちろん、配当が安定的に支払われているかはチェックする。優待廃止や改悪、倒産リスクを避けるため、債務内容や業績は当たり前のようにチェックする。
買うときは5~10年の長期チャートを見ながら。安値圏に入っていなければ見送り、次の下落を待つ。
「株価が右肩上がりすぎるのも問題なので、さじ加減が難しいのですが……。待ちすぎるのも機会損失。本当に欲しいと思ったらさっさと買っていいと思いますよ」
楽天証券証券トウシル&メディア編集部長の武田成央さん(本記事最後に、この方の投資の仕方についてコメントを掲載しています)Page 2
まる子さんが今、保有中で「一生持ち続ける優待株」15銘柄を教えてくれた。大量の優待株から厳選中の厳選である。
まる子さんの買値(平均取得単価)からして高配当株としても大成功しているのはビックカメラ。
2025年9月24日現在(以下同)の配当利回りは2.40%だが、まる子さんの買値に対する「自分利回り」は9.24%。433円で買っているが、現在の株価は1666円。3.8倍だ。
ビックカメラの優待は100株以上保有で買い物券がもらえる。権利確定が2月末なら2000円分、8月末なら1000円分。
8月末の場合、1年以上の継続保有で買物券が1000円分追加、2年以上の継続保有で同2000円分が追加となる。
「『ソフマップ』でも使えるんですよ。ネット通販もOKなのがうれしい。家電だけではなく、日用品やお酒なども買えます」
吉野家でいつもタダ
吉野家ホールディングスも、まる子さんの買値に対する自分利回りは現在の配当利回りの3倍に近い水準に。といっても1.76%なのだが(吉野家の現在の配当利回りは0.65%)。
100株以上保有で2000円分の食事券がもらえる(権利確定は2月末と8月末)。
まる子さんは吉野家でお金を出したことがないという。牛丼は優待券オンリーだ。
日本マクドナルドホールディングスは優待株の王様。現在の配当利回りは0.88%。マクドナルドはいつの時代も配当が低めだ。その分(?)優待内容はいい。
100株以上、1年以上の継続保有で食事券がもらえる(権利確定は6月末と12月末)。食事券はバーガー類、サイドメニュー、ドリンクの引換券が6枚ずつで1冊。マクドナルドは個人投資家の優待人気が株価の下支えとして機能している。
まる子さんのように優待重視で選ぶと、配当利回りが低めの外食チェーンが中心になりがち。だが、優待の中にはカタログで選ぶタイプやクオカードなどの金券タイプもある。
外食チェーンでなければ、配当利回りが高めの銘柄も。
SBI証券投資情報部部長(上席)の土居雅紹さん(本記事最後に、この方の投資の仕方についてコメントを掲載しています)Page 3
たとえば首都圏で賃貸ビルなどを運営するヒューリック。現在の配当利回りは3.52%だ。
優待は2025年12月権利確定分から内容が変更に。300株以上の保有かつ2年以上の継続保有で3000円相当の商品が載ったグルメカタログから2点選ぶ方式だ。
「ヒューリックのカタログ、選べる商品が多いんですよ。毎年の楽しみなので絶対に売りません」
まる子さんが一番お気に入りの優待株はクリエイト・レストランツ・ホールディングス。しゃぶしゃぶ「かごの屋」「しゃぶ菜」、子会社が運営する「磯丸水産」など使える店舗が多い。
配当利回りは外食系の例に漏れず0.56%と低いが、業績は好調。2026年2月期も増収増益が見込まれる。
株価は2025年に入って何度も上場来高値を更新し、まる子さんの含み益も膨らんでいるはずだ。
「100株保有で1500円分の食事優待ですが、最近デジタル化されて使いやすくなりました」
1株保有で優待ゲット
最近はネット証券の1株投資サービスが定番となったが「優待は最低100株から」の企業が多い。でも、1株だけでも保有していれば優待や割引サービスが受けられる銘柄がある。
公式には発表していない情報もあるので、実際に株を買っている人に聞くのが一番だ。ということで、まる子さんから情報収集して1株保有でももらえる優待を表にまとめた。
化学メーカーのクラレの自社オリジナルカレンダー(希望者のみ)や三菱重工業、三菱商事の東京・丸の内の「静嘉堂文庫美術館」招待券など、8銘柄。お得で優雅な気分も味わえる。
さらに耳より情報。最近は株主優待で動画配信サイトの配信料が無料になる「サブスク優待」も登場している。
ネットフリックスに課金している人は多いだろうが、日本企業の動画サービスがタダ!
まる子さんが教えてくれたのは動画優待も含め8銘柄だ。
特に推したいのは、U-NEXTホールディングス。100株保有で90日=約3カ月分の利用料無料と1000円分のポイントがもらえる(権利確定は2月末、8月末)。
「約3カ月無料×年2回」だから、100株保有で1年のうち半分はU-NEXTが無料で見られることになる。結構うれしくないか? 普通に加入すると毎月2189円(税込み)である。
ちなみに1000株保有だと1年中無料になる。
他のサブスク優待は次のページの表で!
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※編集部注:U-NEXTは2025年12月22日から、GooglePlay課金(Android端末上のアプリから利用開始した月額プラン)とAmazonアカウント課金(Amazon端末上のアプリから利用開始した月額プラン)に関して月額2400円への値上げを発表。U-NEXTのウェブサイトから利用開始した場合は従来の月額2189円で変更なし(GooglePlay、Amazon経由の人も切り替え可)。
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★個人投資家応援・プロの視点(1)
まる子さんは楽天証券のオウンドメディア「トウシル」でコラムを連載中です。先日の打ち合わせでも、あふれる優待愛がいつにも増して爆発。
株価の底支えや上場維持だけを狙った「愛のない優待投資」に憤慨する姿……優待投資家のかがみみたいな方!
(楽天証券 トウシル&メディア編集部長 武田成央)
※紙媒体「AERA Money 2025冬号」の同記事に掲載されたコメントをそのまま転載しています
★個人投資家応援・プロの視点(2)
株主優待制度の導入は、いわゆるモノ言う株主に対する対抗手段、上場基準の維持を目的に増える傾向にあります。個人投資家の存在感も増しており、日本株市場にとってよい流れです。
まる子さんのような方のおかげで優待株の楽しさが伝わります!
(SBI証券投資情報部部長〈上席〉土居雅紹)
※紙媒体「AERA Money 2025冬号」の同記事に掲載されたコメントをそのまま転載しています
取材・文/中島晶子(AERA編集部)、安住拓哉
まる子/個人投資家。投資歴27年。毎年100万円相当の優待と配当を獲得。楽天証券の投資情報メディア「トウシル」に連載中
武田成央(たけだ・さだちか)/楽天証券 トウシル&メディア編集部長。出版社のマネー誌編集者を経て投資情報メディア『トウシル』編集長。トウシルのYouTubeは登録者数40万人突破
土居雅紹(どい・まさつぐ)/SBI証券 投資情報部 部長(上席)。ゴールドマン・サックス、旧大蔵省財政金融研究所などで活躍。MBA(経営学修士)ホルダー。2025年4月より現職
この記事の完全版が読めるAERA増刊「AERA Money 2025冬号」が好評発売中です! Amazonや楽天ブックスなどのネット書店では「アエラマネー」で検索して、この表紙を探してみてください!(編集部より)編集/綾小路麗香、伊藤忍
『AERA Money 2025冬号』から抜粋
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