清潔感がない?タイル直置きのドーナツに賛否 「I'm donut?」運営会社「運用の改善を含め検討」
生ドーナツとして人気が出ている「I'm donut?」チェーンの店舗で、お風呂のようにタイルを貼った商品のディスプレイがあったとして、X上で写真が投稿され、議論になっている。
おしゃれだと理解する声もあったが、清潔感が欠けていると違和感を訴える向きも多かった。店の運営会社「peace put」(福岡市)は、「さまざまなご意見が寄せられていることについては、真摯に受け止め」ているとしたうえで、「運用の改善を含め検討して参る所存です」と取材に答えた。
「おしゃれなのは分かる」「清潔感がないと、食欲もなくなる」
議論になったのは、東京都渋谷区内にある「I'm donut?」渋谷宮益坂店のディスプレイだ。
投稿写真を見ると、ピンク色のタイルを貼ったブロックを積んだようなディスプレイに、プレーンやチョコ、抹茶などのドーナツが直置きされており、商品をトレーに取った後は、ドーナツ表面の茶色や黄色の粉が散らばっていた。
この状況について、店を訪れたという投稿者は2025年12月22日、清潔感が欠けていて、食欲が失せてしまったと報告した。
この投稿には、8万件以上の「いいね」が集まり、反響を呼んで、まとめサイト「togetter」でも取り上げられた。
様々な意見が寄せられており、ディスプレイについて、「おしゃれなのは分かる」「見ていて楽しい」といった声はあったが、タイルの目地などが汚れているようにも見えると、違和感を示す向きも多かった。
「デザインもだけど衛生面も気になる」「清潔感がないと、食欲もなくなる」「トレイや紙の敷物に置いて欲しい」と投稿に共感する声が相次いだ。
公式サイトなどによると、「I'm donut?」は、22年から都内を中心に10店舗ほどを全国で展開している。渋谷宮益坂店は、10月11日にオープンしたばかりだ。最近は、米ニューヨークや台湾、韓国と海外でも店舗展開をしている。
運営会社peace putの社長は、テレビ出演でも知られる平子良太オーナーシェフだ。イタリア料理店で修業してマリトッツォといったスイーツパンなどの普及に努めており、同社は、ベーカリーショップなどもチェーン展開している。
「I'm donut?」の公式インスタグラムでは、渋谷宮益坂店がオープンしたときにディスプレイの写真を投稿しており、そこでも商品がタイルに直置きされていた。
タイルのピンク色は、ブランドカラーだといい、「かわいらしさとスタイリッシュさが共存する、渋谷らしいエネルギーに満ちた空間」と店を紹介した。そして、「ブロックのように積み上げられた陳列台には、たくさんのドーナツが所狭しと並び、見ているだけで心が弾みます」とディスプレイの魅力をPRしている。
「I'm donut?」では、おもちゃのブロックのようなディスプレイや店内のカウンター上に商品を直置きする店があり、渋谷宮益坂店のディスプレイもその一環らしかった。
この店のディスプレイについて、「peace put」の広報担当者は12月23日、「お風呂や浴槽などを想起させるタイルではなく、キューブの組み合わせをイメージしたデザイン表現としております」とJ-CASTニュースの取材に答えたうえで、こう説明した。
「ご注文方法に関しまして、ショーケース内に商品を陳列することはなく、オーダーシートに記入いただくスタイルと、陳列台よりお客様が直接商品をお選びいただくスタイルがあり、宮益坂店は後者のスタイルとなります。今回ご指摘の陳列台につきましては、日常的に清掃・衛生管理を行なっております」
ディスプレイがネット上で論議になったことについては、こう述べた。
「当該陳列方法に関し、さまざまなご意見が寄せられていることについては、真摯に受け止め、皆様に、より安心・安全に、そして心地よくご利用いただける店舗づくりを目指し、運用の改善を含め検討して参る所存です。引き続き、弊社店舗をご愛顧いただけますよう、何卒よろしくお願い申し上げます」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)