EV積載の貨物船で火災発生、鎮火できず太平洋上で船体破棄

Alex Longley

  • EV800台含め約3000台の車両を積載、乗組員は全員避難
  • EV輸送船で近年火災が複数発生、バッテリー発火リスク巡り懸念

電気自動車(EV)約800台を含む車両3000台前後を積載した貨物船で3日、火災が発生した。消火活動を行ったものの鎮火に至らず、太平洋上に船体が破棄される事態となっている。

  同船舶を管理するゾディアック・マリタイムの発表によると、火災が発生したのは「モーニング・ミダス」で、デッキから煙が上がっているのが最初に確認された。

  乗組員は直ちに消火活動を開始したが、鎮火できなかったとしている。

  米沿岸警備隊は、乗組員22人全員を近くを航行していた商船に避難させたと発表した。

  ブルームバーグがまとめた船舶追跡データによれば、この船舶は5月26日に中国・煙台港を出港。メキシコに向かっていた。

  ゾディアックは消火・回収作業を支援するため、対応チームを派遣していることを確認した。同社の広報担当は積載されていた車両の所有者についてコメントを控えた。

  近年では、EVを輸送中の船舶で大規模な火災が複数発生しており、車載バッテリーが発火して重大な災害につながるリスクを巡り、懸念が高まっている。

Morning Midas in the middle of the Pacific Ocean.

原題:Ship Carrying EVs Abandoned in Pacific After Catching Fire (2)(抜粋)

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