【投票企画】伝わるキャッチコピーはどれだ!? 第13回表現王選手権「ドライブ」の魅力を端的に伝えろ!

ライターの表現力は本当に優れているのだろうか? その力をたしかめる企画、表現王選手権。今回もテーマに沿ってメンバーそれぞれがキャッチコピーを考えている。おそらく、誰が読んでも納得できるだけの表現をできている……はず。

さて、今回のテーマは「ドライブ」だ。夏に限らず、行楽シーズンの楽しみのひとつである。今回もまた、一般応募頂いた作品も投票の対象に含まれている。前回「梅干し」の投票結果を見ると、一般作品がメンバー作品を凌ぐ結果が出てしまっている。詳しくは本文にその結果をのせているので、ご確認頂きたい。

ということで、コピーの優劣は皆さんの投票で決まる! 今回も投票、よろしくお願いします。また最後に次回のお題のコピー公募も記しているので、最後までお読みください。

・前回の答え合わせ

まずは前回「梅干し」の答え合わせだ。一般作品が加わった初めての投票結果は、どうなったのだろうか? 結果を見て頂ければわかるが、一般作品が上位に食い込んでいる。1位こそ編集部メンバーが譲らなかったものの、惨敗と言わざるを得ないかも……。

それぞれの名前の後ろの星印は、これまでの1位の獲得回数を示している。

1位 「弁当のど真ん中いただきます」 原田たかし☆☆ 2位 「燦然と輝く弁当の太陽」 ニジムラリョーさん 3位 「ほっぺがキュッッッ!!」 あってぃさん 4位 「日本のごはんのセンターピース」 砂付近 5位 「作るとわかる。愛情の結晶であることを。」 GO羽鳥 6位 「小さな粒の中に日本が詰まっている」 あひるねこ 7位 「想像しただけで口の中が潤うのは反則」 和才雄一郎☆ 8位 「干されてる? バカ言うな。凝縮して力を蓄えてるんだ。」 みやさん 9位 「白飯の最強バディ」 古沢崇道☆☆☆☆ 10位 「あると邪魔。猛烈に余計。小さいくせに存在感ありすぎ! みんなが好きだと思うなよ、梅干し」 P.K.サンジュン☆☆☆ 11位 「人生と共に味わいが増す」 イナバタクヤ 12位 「梅干しとご飯さえあれば俺は生きていける!」 Yoshio 13位 「梅の花言葉は「高潔」。大人になるほど染みる人生の味。」 中澤星児☆ 14位 「子ども「酸っぱくてこんなの食えない……」大人「白飯にコレだけで最高のご馳走!」」 佐藤英典 15位 「母ちゃんが作る弁当に入ってる率1位」 砂子間正貫

以上の結果となった。2位・3位・8位が一般作品で、原田がなんとか首位を守った格好だ。危うく、全員負けるところだった。私にいたっては、14位という結果に。不甲斐ない……

2勝目を飾った原田、実は「お米」の回でも勝利しており、ご飯ネタに強いという意外な側面を見せている。今回の「弁当のど真ん中いただきます」は、日の丸弁当の写真にこのコピーが記されているところまで想像できる、端的で秀逸な作品だったといえよう。

さて今回選ばせて頂いた3作品についても、簡単に解説したい。

ニジムラリョーさんの「燦然と輝く弁当の太陽」は、梅干しを太陽に見立てて、その姿を「燦然と輝く」と評している点が素晴らしい。「梅干し」という言葉を使わずに、梅干しそのものの魅力や存在感を太陽になぞらえたところにセンスを感じる。

あってぃさんの「ほっぺがキュッッッ!!」は、15作の中で1番短い文章でありながら、その酸っぱさを表現している。これもまた、梅干しメーカーのポスターに記載されていても、不思議ではないほど完成されたコピーである。

みやさん「干されてる? バカ言うな。凝縮して力を蓄えてるんだ。」は、梅干し視点で表現しているところが面白い。しかも、当サイトのテイストを感じさせる点も興味深い。一瞬編集部メンバーが書いたのでは? と思えるほどだ。

いずれにしても、初回ながら皆さん、素晴らしい作品をご応募頂き、ありがとうございました。

・今回は「ドライブ」

さて、今回はドライブである。このお題は意外と難しかったのではないだろうか。ドライブのどの部分にフォーカスして、言葉を紡ぐか。ポイントを絞り込むのに苦労したはず。

運転中の様子を描くか、それともドライブにまつわる風景や情緒、もしくは恋人や家族などの人間模様を描くこともできるだろう。車そのものをあつかっても良いし、高速道路や車窓の景色について紡ぐこともできる。

それらを踏まえて、短い文章でどうまとめるかがカギだ。今回の応募総数は約130作品。「夏休み」「梅干し」と比べると、応募数がすくなくなったところに、お題の難しさを感じ取ることができる。今回は編集部メンバー13作 + 一般3作の計16作品だ。その内容は以下の通り。

1.「見えないけれど、横から後ろから笑顔が聞こえる。」

2.「選曲のセンスが問われる試験場」

3.「この道の先には何があるのか? 楽しむからこそ先に行ける」

4.「家族と→独りで→恋人と→家族で 自分の人生もドライブなんだ。 」

5.「夏の夜、夜風とドライブ、最高か。」

6.「罪悪感0の逃避行」

7.「貴方と紡ぐ最高の想い出」

8.「心の給油所を求めて」

9.「地平線に届くように限界まで振り切る行為」

10.「愛車はオートマ、ぼくの冒険はマニュアル。 」

11.「目的地は無し。目的地探し。」

12.「好きな人の隣は渋滞さえ嬉しい」

13.「君とのドライブの目的地は 僕らにとっての通過点 」

14.「思い出を、後部座席に乗っけて帰る。」

15.「カーラジオから「ラジオ深夜便」、日付と県境をまたいであの頃へ」

16.「ハンドルを握ると本性が現れる」

・そのほかの優秀な作品

今回の投票も、「これは!」と思う3作品を投票対象に入れさせて頂いている。そのほかにも「面白い!」と思うものが多数あったので、そのうちから5作を紹介させて頂こう。

◆まっつんさん「この日のために作ったプレイリスト。どんな顔で聞いてくれるかな? 」

私の青春時代は、もちろんスマホもなかったので、カセットテープに好きな曲を好きな順番に入れてかけたものだ。あれを今風にいうとプレイリストになる。再生デバイスは変わったけど、「好きな曲を聞かせたい」という思いは同じであることに気づかせてくれる作品だ。

◆るめすさん「さあ出発。親の車に初心者マーク。 」

初のドライブは親の車。免許取り立ての若葉マークでびくびくしながら走行する。初めて高速道路に乗るときの緊張感が脳裏によみがえる。初々しさを感じられる作品である。

◆ほにゃららさん「変わりゆく景色との対話 」

飛行機では景色が見えない。新幹線では速すぎる。車だからこそ見える風景があって、1人で走っているからこそ、景色に思いを馳せることができる。たった1人で走るのも悪くない。そう教えてくれるようだ。

◆No窓さん「走るんじゃない。駆けてるんだ。 」

ドライブは単に移動ではなくて、走ること。いや駆けることにこそ、その魅力がある。ムショーにドライブしたくなる気持ちを、呼び起こしてくれる作品である。

◆ひたのたさん「カーナビと引き換えに、僕は自由を手に入れた。」

カーナビがあれば迷うことなく、最短で目的地へと導いてくれる。でも、それは自由か? ちょっとの寄り道に発見があったり、ときに迷うことで気づくこともある。自分の意志が利便性の犠牲になってはならない。そう訴えているようだ。

今回も素晴らしい作品が多く、選ぶのに本当に苦労した。この調子で行くと、投票結果は常に一般作品が占める可能性も十分にあり得る。本当にそうならないように、我々もがんばらないと……。

引き続き、皆さんにご参加頂きたいので、ご応募よろしくお願いします。次のテーマは「映画館」で行きたいと思います。我こそは! という人は、ぜひ応募して頂きたい。ご応募、お待ちしてます!

そして、先に挙げた16作品への投票もお忘れなく! よろしくお願いします。

執筆:佐藤英典 Photo:Rocketnews24

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