比嘉一貴が契約フリーになっても「唯一、ほかのメーカーにオーダーしてない」クラブは
◇国内男子◇ISPS HANDA 夏に爆発どれだけバーディ取れるんだトーナメント 最終日(17日)◇御前水GC (北海道)◇6932yd(パー72)◇雨(観衆761人)
比嘉一貴が米澤蓮とのプレーオフを制し、3シーズンぶりのツアー7勝目を飾った。大会コンセプトに沿ったコースセッティングで記録的な伸ばし合いとなった一戦を、4日間32バーディ(2ボギー)でけん引。最終日は首位タイから出て8バーディ、1ボギーの「65」をマーク。ツアーでは2022年「カシオワールドオープン」のチャン・キム(32アンダー)のみだった通算30アンダーの大台に乗せてプレーオフに持ち込み、2ホール目のイーグルで東北福祉大の後輩に競り勝った。
2022年に4勝を挙げて賞金王に輝いた30歳は、今季からクラブ契約フリーとして戦う。スイングスピードがアップしていく中で「クラブに合わせるわけじゃなく、もっとポテンシャルの高い選手になっていきたい」という一大決心だった。1Wは「即決」だったというピン G440 MAXをアジアンツアーでスタートしたシーズン序盤から使用。日本ツアーのドライビングディスタンスは昨季284.41yd(48位)から今季297.28yd(34位)と大きく飛距離を伸ばしている。
国内外で戦いながらクラブセッティングのアップデートには余念がなく、コース状況も踏まえて最適解を柔軟に模索。テーラーメイド Qi35のフェアウェイウッドは今週初めて投入した。洋芝でボールが沈みやすく、御前水GCで打ちたいショットの距離をバランスよくカバーできそうとの判断。最終日の18番(パー5)では正規を3W、プレーオフ2ホール目を7Wで2オンして狙い通り優勝に貢献した。
3メーカーを組み合わせるアイアンにあって、ミズノプロ S-3は自身開幕6戦目だった4月「前澤杯」から使う。「打感だったり、飛んでいく球と自分のイメージだったりは試合で使ってみないと分からない。『いい顔だな』と思ったものはいろいろ打って、やっと落ち着いたかな」と納得している。
アマチュア時代からお世話になったブリヂストンのクラブは、いまも比嘉のゴルフに欠かせない。今大会のバーディ量産も、同社製でそろえたウェッジショットのチャンスメークがあったからこそ。「もともと自分が武器にしていた部分。ウェッジだけは唯一、ほかのメーカーにオーダーしてないんです」。信頼と感謝をにじませた。
ドライバー:ピン G440 MAX(9度) シャフト:三菱ケミカルディアマナBB(長さ45.25インチ、重さ60g台、硬さX) グリップ:ゴルフプライド ZGRIP ALIGN
フェアウェイウッド:テーラーメイド Qi35(3HL16.5度、7番21度) シャフト:グラファイトデザイン ツアーAD F(3番:70g台、X/7番:80g台、X)
ユーティリティ:タイトリスト U505 ユーティリティアイアン(4番) シャフト:三菱ケミカル TENSEIプロ1K HY(90g台、TX)
アイアン:スリクソン ZX5 Mk II(5番)、ミズノプロ S-3(6~9番)、ブリヂストン 221CB(PW) シャフト:日本シャフト NSプロ モーダス3 システム3 ツアー125(5番/S)、トゥルーテンパー プロジェクトX 6.0(6~PW)
ウェッジ:ブリヂストン BRM2(51度)、ブリヂストン プロトタイプ(55、59度) シャフト:トゥルーテンパー プロジェクトX 6.0(51度)、ダイナミックゴールド EX ツアーイシュー(55、59度)
パター:スコッティキャメロン T-9
ボール:ブリヂストン ツアーB X