「プーチン大統領」が高笑いするトランプ政権の露骨な“反ウクライナ”転換…ロシア「制裁見送り」、虎の子「ドローン攻撃」にも暗雲でゼレンスキー大統領の絶望(デイリー新潮)
Page 2
軍事ジャーナリストは「正直なところ、ワシントンポストの報道内容は、にわかには信じられません」と困惑する。「大前提として日本の報道は省略が多く、少し分かりにくい内容です。私がワシントンポストの記事を疑問視する理由について順を追って説明しましょう。まずウクライナ軍が大きな打撃を受けたのは『スターシールド』のアクセス制限です。これはイーロン・マスク氏が運営する衛星インターネットサービス『スターリンク』の軍事・政府用です。日本の新聞社などは『ウクライナ軍に対しスターシールドの利用制限が行われた』と説明するだけという記事を掲載しています。そのため誤解した一部のコメンテーターはテレビのワイドショーなどで『中・長距離ドローンによるロシア本土の攻撃が不可能になった』と解説するなど混乱が生じています」 ウクライナが直面した問題は何だったのか、それは「スターシールドを利用しているドローンが時速160キロを超えると通信に制限がかかり、インターネットの接続ができなくなる」という人為的な“不具合”だった。
「スターシールドの利用制限が発動しても、影響を受けないドローンもあります。例えばウクライナの最前線でロシア兵や戦車を攻撃している『FPV(一人称視点)ドローン』は目の前の敵が相手であり、距離は10キロほどです。その操縦にスターシールドは必要ありません」(同・軍事ジャーナリスト)
Page 3
「速度制限によりウクライナ軍は最前線での攻撃力が減少し、飛来するロシア軍のミサイルやドローンも迎撃できないことになりました。アメリカのウクライナに対する“圧力”は他にもあります。ゼレンスキー大統領は、迎撃ミサイル・パトリオットをNATO(北大西洋条約機構)が購入したにもかかわらず、ヘグセス国防長官がサインを留保していると非難しました。『誰がアクセス制限を実施したのか?』という問題でアメリカのメディアは“トランプ大統領説”か“マスク氏説”のどちらかを報じているようです。ワシントンポストの“プーチン大統領が黒幕説”は少数派でしょう。トランプ大統領がスターシールドの管理者として速度制限を課すことは可能なようです。とはいえ、いくら何でもプーチン大統領の依頼を受けて制限を実施したというのは常識的には考えられません。ロシアに喜んでもらおうと、『ウクライナ軍の作戦・戦術に関わる中距離ドローンと、ロシア軍の攻撃ドローンに対する迎撃ドローンを使用不能にしよう』と狙い撃ちした可能性が高いように思えます」(同・軍事ジャーナリスト)
ウクライナは10月24日、「スターシールドの利用制限が解除され、160キロを超えても接続できるようになった」と発表した。