被告人質問で男謝罪も“名前知らず” 遺族は… 首都高6人死傷
去年、首都高速の美女木ジャンクション近くでトラックが渋滞に突っ込み6人が死傷した事故で24日、被告の男の裁判が開かれました。被告人質問では遺族から被害者のフルネームを問われた際、男が答えられない場面もありました。降籏紗京被告(29)「運転してはいけないと今ははっきりと感じています」24日、裁判で反省を口にしたのは過失運転致死傷などの罪に問われている降籏紗京被告(29)。
去年5月、首都高速・美女木ジャンクション近くでトラックが渋滞に突っ込んだ事故。3人が死亡し、3人がケガをしました。
24日に行われた被告人質問では、遺族が質問にのぞみました。船本宏史さん(54)の妻「主人の名前をフルネームで言えますか」降籏紗京被告(29)「…フルネームでは言えません」船本宏史さん(54)の妻「一文字も言えない?」降籏紗京被告(29)「…はい」降籏被告は、被害者の名前を知りませんでした。これまでに、38度台の熱があり、風邪薬を飲んだ状態で運転していたと供述している降籏被告。事故は防げなかったのか。24日の裁判を前に、降籏被告は日本テレビの接見に応じ、事故当時の詳細について語りました。降籏紗京被告(16日の接見)「信号が青に変わって走り出すタイミングが前の車と比べて遅れているなとは思っていました。あとは、ぼーっとしていると」事故の前日には、会社に自身の体調について伝えていたといいますが――降籏紗京被告(16日の接見)
「夕方、会社から『あすは大丈夫か?』と連絡が来るはずだと思い込んでいたんです。結局そういう連絡は来なくて、来た予定を見たら全員配車となっていて、代わってくれる相手がいなくて、もう行くしかないじゃんと思いました」
記者(16日の接見)「そうした状況でなぜ止まらなかったのですか?」降籏紗京被告(16日の接見)「人数が本当にカツカツだったので休みたいと言って休めるのかどうか不安でした。やりきるしかないと思ってやりました。自分は社内では何でも屋さんだったので、言われた仕事はやっていました」この運送会社の元社長も、業務上過失致死傷の疑いで書類送検されています。裁判で降籏被告が問いかけられたのは――船本宏史さん(54)の妻「主人に言いたいことはありますか」降籏紗京被告(29)「何も関係ない。何も…私に対して何も関係がないのに、命をおとして大切な家族とはなればなれになってしまった。本当に申し訳ありませんでした」船本宏史さん(54)の妻「申し訳ないのに名前は知らない?」降籏被告は、黙ってうなずきました。24日夜、裁判を受け、遺族は――船本宏史さん(54)の妻
「何を反省しているのか?何に申し訳ないと思っているのか?一切私の胸に響くものは無かったです」
船本宏史さん(54)の妻「先週は主人の誕生日でした。しかし、昨年も今年もそして今後も一緒に祝う事は出来ません」次の裁判は9月17日に行われ、11月に判決が言い渡される予定です。
(7月24日放送『news zero』より)