ビットコインは史上最高値付近で推移も、「メモリプール」はほぼ空に(CoinDesk JAPAN)

ビットコイン(Bitcoin)ブロックチェーンでは、そのネイティブトークンであるビットコイン(BTC)が記録的な単価で取引されているにもかかわらず、チェーン上での有意義なアクティビティが不足している。これは、マイナーによるブロックへの組み込みを待つ未承認のブロックチェーン取引の保管領域である「メモリプール(mempool)」のデータから分かる。 データソースのBlockchain.comによると、5日の時点でメモリプールでブロックへの組み込みを待っている取引数はわずか5000件程だったが、本記事執筆時点では1万5000件に増加した。しかし、2024年末にビットコイン価格が10万ドルを初めて突破した際の15万件には程遠い。 今年3月以降、メモリプールにある取引数は3000件から3万件の間で変動しており、ビットコインが10万ドルを上回る水準で足場を固めているにもかかわらず、ネットワークへの需要が低迷していることを示している。 「ビットコインのメモリプール(処理待ちの取引のキュー)はほとんど完全に空だ。マイナーの収益に占める手数料(インフレではなく)の割合は、ほんのわずかに低下している」とDashのマーケティング・事業開発ディレクター、ジョエル・バレンズエラ(Joël Valenzuela)氏はXで述べた。 「簡単に言えば、ビットコインの実際のユーザーはほぼ全員いなくなってしまった。しかも史上最高値の時に!」とバレンズエラ氏は付け加え、この状況をネットワークが破綻するか、「政府や機関によって完全に管理される資産」になるような重大な危機と表現した。 暗号資産データ分析プラットフォームAlphractalのCEO兼創設者、ジョアン・ウェドソン(Joao Wedson)氏によると、使用されていないメモリプールは、市場において個人投資家の参加が不足している兆候だ。 「メモリプールの取引数が再び増加し始めたら、それは個人投資家が戻ってきた明確な兆候だ。なぜなら、未処理取引の増加はネットワーク利用の需要増加を反映しているからだ」とウェドソン氏は述べた。 |翻訳・編集:廣瀬優香|画像:geralt/Pixabay|原文:Bitcoin's 'Mempool' Nearly Empty as Prices Trade Near Lifetime Highs

CoinDesk Japan 編集部

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