【日本選手権競輪予想】古性を本命にするのなら、このコラムの意味がない - 矢作芳人

競輪歴40年、競輪を愛してやまない矢作芳人調教師が名古屋競輪「日本選手権競輪(GI)」の決勝レースを大予想! 誰が勝っても初の「ダービー王」となるファイナリストたち! 日本選手権競輪、決勝の発走は5月4日(日)16時30分です。

 今回は初日と2日目だけ名古屋競輪場に足を運ぶ事ができた。初日は風が強くて先行選手は軒並み苦戦、対して2日目は風が止んで気温も上がり、自力選手が躍動した。競馬における馬場状態と同様に、いつ一次予選を走るかでの運、不運が大きかった。これもやはり6日制のGI日本選手権ならではだろう。そして名古屋は基本的に高速バンクであるが、最終日も風の強さには注意を払いたい。

 二次予選も準決勝も見応えあるレースの連続だった。その難関を乗り越えて決勝戦に進んできた猛者たち、好調選手が揃って面白いメンバーになった。超細切れの五分戦、普通に考えれば単騎でも位置取りの天才古性が有利と予想するのが常識だろう。いつの間にか好位を手に入れている彼のハンドル捌きは秀逸だ、本命党の方は古性を買えば良い。

GDR賞も制した古性優作、単騎でも強い(写真提供:チャリ・ロト)

常に自分の仕事を全うする新山響平

 しかし多くの記者が◎を打つであろう古性を本命にするのなら、このコラムの意味がない。ここはあえて、ライン3車となった北日本勢を推奨したい。いつも応援している新山は逃げる・逃げないに関係なく、常に自分の仕事を全うする男。後ろをまわる菅田も地道にダービーに向けて仕上げてきた。そして好調阿部が3番手を固めるのが大きい。先行にしろ、捲りにしろ最終バックは新山が取っていると読む。

「脚は日に日に良くなっている」とコメントした新山響平(写真提供:チャリ・ロト)

 機は熟した。本命は番手菅田に託した。

 競輪にもロマンがある。彼の父・彰人やコンコルドと呼ばれた伯父・順和の活躍を知るベテラン競輪オヤジとしては感慨深いものがある。

準決勝では持ち味をフルに発揮した菅田壱道(写真提供:チャリ・ロト)

 印は◎菅田○新山×吉田△古性△浅井とした。

 車券は⑧=②→①③④⑥⑨を本線に勝負し、⑧→①⑨→①②③④⑥⑨も買う。古性や浅井が掻き回した時は連日厳しい展開を凌いで優出してきた吉田の頭が面白くなるだろう。調子の良い南関2車も魅力的であるが、いかんせん車番が悪いので切った。

 いずれにせよ北日本ライン全力応援だ! 菅田と阿部、内にだけは気を付けて古性にしゃくられ無いようにしてくれ! 頼む!

 矢作芳人

最終の買い目(3連単)

本線 ⑧=②→①③④⑥⑨ 押さえ ⑧→①⑨→①②③④⑥⑨

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