米政権、トラック運転手へのビザ発給停止-フロリダでの死亡事故受け
Mario Parker
- 商用トラック運転手への就労ビザ発給を即時に、全て停止-ルビオ氏
- 政権は、商用車両の運転手に対する移民規制の強化に動いている
米国は、商用トラック運転手に対する就労ビザの発給を停止する。ルビオ国務長官が21日に明らかにした。トランプ政権による外国人労働者への規制強化の一環。
ルビオ氏はX(旧ツイッター)に、「商用トラック運転手への就労ビザ発給を即時に、全て停止する」と投稿。「米国の道路で大型トレーラーを運転する外国人運転手が増えており、米国人の生命を危険にさらし、米国人トラック運転手の生計を脅かしている」と記した。
ルビオ氏の投稿には、脅威の実態を示す統計や具体例は含まれていない。
今回の措置は、8月12日にフロリダ州の高速道路で発生した死亡事故を受けたもの。米国土安全保障省は事故に関与したトラック運転手について、米国に不法滞在していると指摘した。違法なUターンを行ったとされるこの運転手はインド出身の移民で、連邦政府から労働許可を得た後にカリフォルニア州で商用運転免許を取得していた。
米運輸省は19日、この事故の調査を開始したと発表。フロリダ州のデサンティス知事を含む共和党幹部は、この件をカリフォルニア州のニューサム知事との政治的対立に利用している。
トランプ政権は、商用車両の運転手に対する移民規制の強化に動いている。5月には、トランプ氏による4月の大統領令を受け、運輸省が運転手に対する英語要件を厳格化すると発表した。
当局者によると、トランプ氏の大統領就任以来、国務省が取り消したビザの数は前年同期の2倍余りに上る。ホワイトハウスは、公共の安全を脅かす外国人と位置付ける対象への取り締まりを成果として強調しようとしている。
原題:US Halts Visas for Truck Drivers After Fatal Florida Crash (1)(抜粋)
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