NECのイベントに富士通が登壇 富士通アクセラレーターが描くオープンイノベーション

 富士通は、2021年10月にグローバルビジョン「Fujitsu Uvance」を掲げ、サステナブルな未来の実現を目指す事業戦略へと大きく舵を切った。このビジョンの中核にあるのは、「デジタル社会の発展」「人々のウェルビーイング向上」「地球環境課題の解決」という3つの社会的テーマだ。  しかし、これらの課題は一企業だけで解決できるものではない。だからこそ富士通は、スタートアップ、銀行、アカデミア、企業、市民、自治体といったさまざまなステークホルダーと連携し、業界や領域を横断する「クロスインダストリー型の新たな価値創造」に取り組んでいる。  そのための社内体制として、スタートアップとの協業を推進する「FUJITSU ACCELERATOR」(2015年設立)、専門人材によるCVC投資を担う「Fujitsu Ventures」(2021年設立)、社内起業家の育成を支援する「Fujitsu Innovation Circuit」(同年始動)など、複数の取り組みを有機的に連携させながら、共創のエコシステムを築いている。

 こうした全社的な共創体制の中核を担い、スタートアップとの協業を実ビジネスへとつなげる“実装の最前線”を担っているのがFUJITSU ACCELERATORだ。  本プログラムでは、富士通が有する量子インスパイアド技術、クラウドサービス、HPC(高性能コンピューティング)などの先端テクノロジーに加え、世界に広がるクライアントやパートナーとのグローバルネットワークを活用し、初期段階から顧客を巻き込む形で、スタートアップと共に、社会課題の解決や新規事業の創出に取り組んでいる。  特に、富士通の技術をスタートアップに提供し、それをもとにユースケースを共創していくスタイルが特徴だ。機動力の高いスタートアップだからこそ実現できるスピード感と柔軟性を生かし、具体的なプロダクトやサービスとして社会実装へとつなげている。 具体的な取り組み事例: ・H&Wサポート株式会社:富士通が体操競技をサポートする中で培った世界最先端の高精度な骨格分析技術により、人の動きをデジタル化するデータ解析プラットフォームHMAを取り入れたトレーニングマシンの提供(2025年) ・株式会社みらい翻訳:AI翻訳サービス「Zinrai Translation Service」の提供(2021年)  さらに今後は、ビジネスとしてより大きなシナジーとインパクトを生み出すために、富士通と大手企業とのパートナーシップや、バイセル構造の中で足りないピースをスタートアップが補完するといった「ベンチャースタジオ型」での共創にも注力していく方針だ。そこで生まれたソリューションを、他企業・他業界へと横展開し、スケーラブルなビジネス価値の創出を目指している。

ITmedia ビジネスオンライン
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