2人協力・メカ&サイボーグネズミアクション『Wires And Whiskers』Steam/itch.ioで無料配信。かなり人気
教育機関のISART DIGITALは日本時間8月1日、学生たちが手がけた『Wires And Whiskers』をリリースした。本作は卒業制作として開発され、無料で公開されている。対応プラットフォームはPC(Steam/itch.io)、ゲーム内は日本語表示に対応。リリースからさっそく多くの好評を集めているようだ。
『Wires And Whiskers』は2人協力プレイ型のアクションゲームである。プレイヤーの1人はサイボーグネズミを、もう1人は武装外骨格を操作し、荒廃した世界を生き抜くために協力して冒険に臨むことになる。行く先々にはさまざまなパズル要素や、ミュータントとのバトルが存在している。ネズミと外骨格はそれぞれ得意とすることが異なり、突破するには協力が不可欠だ。
プレイヤーの片方が操作するのは研究によってサイボーグ化されたネズミである。ベースとなっているのはスナネズミの一種のようで、体力が高く、素早く動き回ることができる。戦闘ではダッシュ攻撃を駆使して敵を翻弄しつつ、前線に立って相棒を守るような立ち回りが求められそうだ。
もう一方のプレイヤーが操作するのは武装外骨格である。機械的な見た目をしているがネズミよりも小さく、パーツの一部はネズミの耳のようにも見える、かわいさも漂うデザインだ。こちらはネズミよりも体力が低く、移動速度も遅めである。光る目のような部分からビームを伸ばして遠距離攻撃ができるほか、磁力操作によってさまざまなギミックに干渉することができる。どちらかと言えばサポート寄りの立ち回りが求められるだろう。
また、外骨格はネズミを持ち上げる協力アクションが可能だ。持ち上げられたネズミは高い身体能力を活かして障害物を突破することができる。ネズミが道を切り開けば、外骨格は磁性ビームでネズミのほうへ引っ張られるように移動することが可能だ。互いの得意なことを活かして、知恵と連携でうまく切り抜ける協力プレイを味わえるだろう。
ちなみに本作はローカル協力プレイのみとなっているが、Steam Remote Play Togetherにも対応しているため、Steam版であればオンライン協力プレイも可能のようだ。また、コントローラーが最低1つは必須とされており、プレイ環境のセッティングはやや難しめ。とはいえ無料の作品であるため、気になった方はまずは試してみるのも良いだろう。
そんな本作はリリースからさっそく多くの好評を集めている。本稿執筆時点でSteamユーザーレビューは180件、そのうち91%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得している。本作は想定クリア時間が30分ほどという小粒な作品ながら、協力プレイのギミックや、キャラクターの動作、荒廃した世界の造形など見どころも多い作品となっている。レビューでは協力プレイのおもしろさや、ネズミたちのかわいさを高く評価している声が多く聞かれる。
ISART DIGITALは、フランスを中心としてゲーム開発や3D CGアニメーション製作を学ぶことができる教育機関である。日本では東京工科大学と新潟コンピュータ専門学校が、学生交流や共同開発といった教育パートナーシップを結んでいる。本作を手がけた学生たちはカナダのモントリオール校に在籍しているようだ。卒業制作ならではのフレッシュな創造性も味わえるかもしれない。