スウォッチCEO、金課税で対抗を-トランプ氏の「アキレス腱」突け
Paula Doenecke
スウォッチ・グループのニック・ハイエック最高経営責任者(CEO)は、トランプ米大統領がスイスからの輸入品に39%の高関税を課すことにしたのを受け、スイス政府は米国に出荷する金に課税して対抗すべきだとの考えを示した。
米税関・国境取締局(CBP)が先週、重量1キログラムと100オンスの金地金は関税の適用対象に含まれると明示し、トレーダーの間で動揺が広がっていたが、トランプ政権は今週に入り、関税対象ではないことを明確にした。
ハイエック氏はスイス紙ブリックとのインタビューで「今こそ攻勢に出る時だ」と語り、「トランプ氏が自身のSNS『トゥルース・ソーシャル』で金地金に関税を課さないと明らかにしたのは、彼にとってそれが明らかに大きな打撃となるからだ。だからこそ、そこを突くべきだ。それこそが彼のアキレス腱(けん)だ」と述べた。
スイスは世界最大の金の精錬拠点であり、貴金属の輸出入は米国との貿易収支に大きな影響を与えている。スウォッチだけでなく多くのスイス企業が、他のどの先進国よりも高い米関税率賦課の対象となったことに引き続き衝撃を受けている。
原題:Swatch CEO Says Swiss Should Counter US Tariffs With Gold Levy(抜粋)
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