ロシア、米との首脳会談前に原子力推進巡航ミサイルの試験準備か=研究者

 8月13日、ウクライナでの停戦を巡る米国との首脳会談を15日に控える中、ロシアは核弾頭を搭載した新型の原子力推進式巡航ミサイルの試験に向けた準備を進めていると見られる。写真はロシアのノバヤゼムリャの衛星画像。7日撮影(2025年 ロイター/Planet Labs PBC)

[ワシントン 13日 ロイター] - ウクライナでの停戦を巡る米国との首脳会談を15日に控える中、ロシアは核弾頭を搭載した新型の原子力推進式巡航ミサイルの試験に向けた準備を進めていると見られる。米国の研究者2人と西側の安全保障関係者が明らかにした。

カリフォルニア州のミドルベリー国際大学院のジェフリー・ルイス氏と、バージニア州の調査機関CNAのデッカー・エヴェレス氏がそれぞれ別個に、民間衛星会社プラネット・ラブズが撮影した衛星画像を分析して結論づけた。

両氏によると、バレンツ海のノバヤゼムリャ列島にあるロシアのミサイル試験場の動きが大幅に活発化しており、人員や装備が増えたほか、新型原子力推進式巡航ミサイル「ブレベスニク」の以前の試験に関与した船舶や航空機が確認できるという。

西側の安全保障筋もロシアがブレベスニクの試験準備を進めていることを確認した。

ルイス氏は試験が今週中にも行われる可能性があり、米ロ首脳会談に暗い影を投げかけるかもしれないと述べた。

ブレベスニクの試験の可能性についてホワイトハウスはコメントしなかった。米国防総省、米中央情報局(CIA)、ロシア国防省は回答を拒否した。

ブレベスニクは北大西洋条約機構(NATO)では「SSC-X-9スカイフォール」と称されている。プーチン氏は、射程距離が事実上無限な上に飛行経路が予測不可能なことからミサイル防衛システムに対して「無敵」と主張している。

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