トランプ氏、欧州首脳らと電話協議へ-プーチン氏との会談控え調整

Hadriana Lowenkron

  • 欧州、ウクライナ不在の和平交渉や安全保障の欠如懸念
  • ゼレンスキー氏、ロシアが求める領土の譲渡には応じない構え

トランプ米大統領は13日、ロシアのプーチン大統領との15日の首脳会談を前に、ソーシャルメディアに「間もなく欧州首脳と話すつもりだ。彼らは、合意を成立させたいと望む素晴らしい人々だ」と投稿した。

  アラスカで15日に予定されている会談を巡っては、米露首脳がウクライナの関与なしに、領土と平和を引き換えにした合意の交渉をしたり、ウクライナのゼレンスキー大統領を蚊帳の外に置いたまま、侵略を抑止するために必要な安全保障上の保証を欠く合意をしたりするとの懸念が、ウクライナや欧州で高まっている。

  トランプ氏はウクライナの領土に「何らかの変化」がある可能性を示唆しつつも、今回は「探り合いの会談」に過ぎないと位置づけ、プーチン氏との会談後にゼレンスキー氏や欧州首脳と協議する意向も示している。

  ゼレンスキー氏は、ロシアが停戦の前提条件として要求している一部領土の譲渡を拒否し、そのような措置には憲法上の承認が必要だと主張している。この説明は、トランプ氏の不快感を招いたようだ。

トランプ大統領は、ゼレンスキー大統領を首脳会談に招待する予定はないと述べ、次の段階としてはプーチン大統領とウクライナ大統領が直接会談するべきだとした。必要であれば自らがその会談の仲介役を務める用意があるとも述べた。

  欧州首脳らは、いかなる和平合意も「独立、主権、領土一体性の原則を含む国際法を尊重」しなければならないとしている。

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原題:Trump Says He’ll Speak With Allies Shortly as Putin Summit Nears(抜粋)

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