フィリピン大統領、台湾巡る米中紛争想定し発言-中国は強く反発

Andreo Calonzo

  • 「フィリピンは関わらずにはいられない」-マルコス大統領
  • フィリピンは台湾に近く、多くの国民が台湾に住んでいると説明
Ferdinand Marcos Jr. Photographer: Veejay Villafranca/Bloomberg

フィリピンのマルコス大統領が、台湾を巡り米国と中国が衝突した場合、フィリピンは関与せざるを得ないと述べたことに対し、中国政府が強く反発している。

  中国外務省は8日発表した声明で、フィリピンに「厳正な抗議を申し入れた」と明らかにし、フィリピンは「誤った挑発的な言動を繰り返し、『一つの中国』の原則をごまかし尊重せず、中国・フィリピン関係を損ねている」と非難した。

  マルコス大統領は今週、インドのニュースサイト「ファーストポスト」とのインタビューで、米中が台湾を巡り紛争となれば「フィリピンは関わらずにはいられない」と述べていた。

  同大統領はその理由として、フィリピンが台湾に地理的に近いことや、台湾に多くのフィリピン国民が住んでいることを挙げた。フィリピンと中国は南シナ海の領有権を巡り長年にわたり対立している。  

  一方、台湾外交部(外務省)は「地域の平和に対する強い懸念と人道的価値の重視をあらためて表明したマルコス大統領を高く評価し、敬意を表する」とコメントした。

  中国は台湾を自国領土の一部だと主張している。

原題:China Protests Philippine Leader Marcos’ Remarks on Taiwan (抜粋)

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