流石の中国もホルムズ海峡封鎖に焦りが隠せない…中国とイランが電話で外相会談、中国による圧力も(ニューズウィーク日本版)

中国の外交トップである王毅(ワン・イー)外相は4月15日、イランのアッバス・アラグチ外相との電話会談で、世界の原油のおよそ4分の1と液化天然ガスの20%が通過する要衝であるホルムズ海峡の再開の重要性を強調した。 【動画】王毅とアラグチの電話会談…一体何が話された? 2月28日に始まったアメリカおよびイスラエルによるイランへの攻撃と、それに対するイランの湾岸地域のエネルギーインフラへの報復攻撃により、数百隻の船舶が周辺海域で足止めされ、原油価格が上昇している。 4月8日の停戦合意では、イラン主導の審査制度の下でホルムズ海峡の航行が再開されるはずだった。 しかし、週末にパキスタンで行われたアメリカとイラン協議が停滞した後、アメリカはイランの港湾および沿岸地域を出る船舶に対する封鎖を課し、海峡の締め付けをさらに強めた。結果、中国所有のものを含む複数のタンカーがオマーン湾で引き返す羽目になった。 米中央軍は、この封鎖が4月13日に開始されてから、ホルムズ海峡を突破した船舶はないとしている。 中国外交部の発表によれば、アラグチは、アメリカとの交渉の最新動向およびイランの今後の方針について王毅に説明した。 王は、中国はイランの主権、安全、国家の尊厳を支持しており、習近平(シー・チンピン)国家主席が4月14日に提示した4項目の提案に沿って、緊張緩和と最終的な恒久的平和の実現を引き続き促進する用意があると述べた。 また、ホルムズ海峡に面する沿岸国としてのイランの権利は守られるべきだともした。同時に、国際社会の呼びかけに応じ、ホルムズ海峡の航行の自由と安全が確保されるべきであるとも述べた。 アラグチは、中国が長年にわたり緊張緩和に努めてきたことに深い感謝を示し、中国が引き続き平和的解決を促進することを期待していると述べたとされる。 本誌はホワイトハウスおよびイラン外務省にコメントを求めている。

中国とイランの外相会談は、パキスタン当局者がアメリカとの第2回協議を仲介するためテヘランへ向かう中で行われた。 トランプは自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で4月15日、「ホルムズ海峡の恒久的な開放に中国は大喜びしている。中国や世界のためでもあるホルムズ海峡の解放を実行している。このような状況は二度と起きない」と自画自賛した。 また、中国がイランへの武器輸送を再開しないことで合意していることに触れ、来月北京で予定されている首脳会談の際に習主席が力強い抱擁を交わすだろうとも主張した。 中国はこれまで、中東の紛争が世界経済にもたらす混乱の影響について繰り返し警告してきた。外交部は4月15日、とりわけ後発開発途上国への影響が大きいと警告した。この懸念は、厳しいシナリオでは2026年の世界成長率が約2%にまで低下する可能性があると警告した最近の国際通貨基金(IMF)の報告とも一致している。 再生可能エネルギーへの投資、代替供給源の確保、大規模な戦略石油備蓄により、中国は他国よりも今回の衝撃へのダメージを抑え込めている。しかし、肥料、輸送、物流などの主要産業のコスト上昇は免れないようだ。 中国は、この危機はアメリカとイスラエルによる「違法な」戦争に起因すると主張している。実際、ホルムズ海峡における航行の自由確保のため各国に部隊提供を求める国連安全保障理事会決議案について、ロシアとともに反対している。

マイカ・マッカートニー (アジア安全保障担当、台北在住)

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