玉木首相は「まとまるなら選択肢」、自分は「厳しい」 維新・前原氏

 日本維新の会前原誠司・共同代表が朝日新聞の単独インタビューに応じた。少数与党の自公政権への向き合い方や、内閣不信任決議案が提出された場合の対応など、今後の基本方針について語った。

 ――維新の立ち位置は。

 昨年12月に吉村洋文大阪府知事が代表になられ、私が共同代表に指名された時、(政界の話題は)国民民主党が訴える「年収の壁」一色でした。あの立ち位置はいいなと。少数与党になった中、政策実現に向けて交渉する。こういうスタンスで臨みたいと幹部に伝え、吉村代表も「高校無償化は特にやってください」とおっしゃった。

 ――教育無償化や社会保険料の引き下げをめぐり与党との協議を続けている。

 まずは着実に「骨太の方針」(政府が6月にもまとめる「経済財政運営と改革の基本方針」)に党の政策を入れていかなければいけない。しっかり実をとっていきたい。

 ぶれずに「政策実現の維新」という形でやっていく。ただ、だからといって内閣不信任決議案に反対するとかは全く決めていないので。我々はトータルで判断する。

 ――前原氏は野党による政権交代を唱えてきた。

 今でもそうです。

 ――国民民主党の玉木雄一郎代表を首相に、という動きが野党内で出てきた場合はどうするのか。

 その時の状況によりますよね。それで本当にまとまるのであれば、一つの選択肢だと思いますけどね。でも、立憲民主党野田佳彦代表が「うん」と言うかな……。

 ――「野田首相」の方が可能性があると。

 ただ、維新内には立憲への抵抗感を持つ人もいます。

 ――前原氏自身が首相になる可能性は。

 それこそ(自身は国民民主から離れた過去があるので)玉木氏が乗らないでしょうし、立憲の中でも「希望の党」の時の(民進党分裂の)ことがあるから厳しいのでは。

 ――自公が玉木氏を担ぐ局面が生まれた場合はどう対応するのか。

 そこは対峙(たいじ)する立場になるのではないでしょうか。

 ――参院選後、もしも石破茂首相から連立政権を呼びかけられたら、どう対応するのか。

 それは私がイエスかノーを言う立場ではないので。吉村代表に話して、みんなで相談することになりますね。私は自民と組んだ場合、維新は大阪だけの政党、自民の補完勢力になってしまう気がしますけれどね。

 それでも維新は大阪が強いので、「大阪の政策実現のため、ひいては日本全体の改革のためにも、それでいい」と判断するのかもしれない。そこは私が判断することではありません。維新はやっぱり(地域政党の)大阪維新の会の存在が大きいので。

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

今すぐ登録(春トクキャンペーン中)ログインする

【春トク】締め切り迫る!記事が読み放題!スタンダードコース2カ月間月額100円!詳しくはこちら

この記事を書いた人

松井望美
世論調査部
専門・関心分野
国内政治、外交、世論、教育、文化

関連記事: