プーチン大統領、核実験再開を示唆-米国の動きに「報復措置」警告
Bloomberg News
- 米国が核実験を行った場合は「適切な報復措置を取る」-プーチン氏
- ロシアの国防相と参謀総長、核実験再開の準備を進めるよう提言
ロシアのプーチン大統領は5日、核実験に関する現行の合意を破る計画はないが、トランプ米大統領が核実験に踏み切る場合には、ロシアも対応する用意があると示唆した。
プーチン氏はテレビ中継された安全保障会議で、「ロシアは包括的核実験禁止条約(CTBT)に基づく義務をこれまで厳格に順守しており、これらのコミットメントから逸脱する計画はない」と強調。その上で、米国または他国が核実験を行った場合には「適切な報復措置を取る」と警告した。
トランプ氏は先月30日、核兵器の実験を開始するよう国防総省に指示したと明らかにした。これに対し、ロシアのベロウソフ国防相とゲラシモフ参謀総長が核実験再開の準備を進めるよう提言。プーチン氏はこれを受け、政府当局者に対し、米政府の意図についてさらに情報を収集し、「核兵器実験の作業を開始する可能性」に関する提案をまとめるよう指示した。
ライト米エネルギー長官は今月2日、トランプ氏が指示した核兵器実験について、現時点では核弾頭そのものの爆発実験にまでは踏み込まない見通しを示した。
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— 取材協力 Greg Sullivan
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