米国株式市場=上昇、ダウ497ドル高 FRBの利下げ受け
[10日 ロイター] - 米国株式市場は上昇して取引を終えた。連邦準備理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)で予想通り、政策金利を0.25%ポイント引き下げた。FRBは利下げを一時停止する可能性を示唆したものの、投資家は今後の追加緩和に期待を寄せた。
FRBは次回の政策変更の前に、雇用市場の方向性と「やや高止まりしている」インフレについて、より明確なシグナルを見極めたいとした。
ただ、FOMCにあわせて公表された参加者の政策金利見通し(ドットチャート)によると、2026年に0.25%ポイントの利下げが1回行われる見通しで、9月のFOMCで公表された前回のドットチャートから変化はなかった。
26年の経済成長率はトレンドを上回る2.3%に加速し、失業率は4.4%と緩やかな水準にとどまるとの予想が示された。
この経済見通しと、過度にタカ派的な姿勢が示されなかったことが市場を支援した。
エドワード・ジョーンズの投資戦略責任者、モナ・マハジャン氏は「FRBが利下げを行い、経済が差し迫った悪化やリセッション(景気後退)に向かっていない場合、市場はそのような背景を好む傾向がある」と語った。
アンジェレス・インベストメンツのマイケル・ローゼン最高投資責任者(CIO)は「今回の声明では25ベーシスポイント(bp)の利下げを決定した主な理由として労働市場の弱さが強調された。市場はこの点を重視しており、来年の利下げ見通し自体は1回の25bpで変わっていないものの、金融緩和が継続される可能性を示唆する内容だと受け止められた」と指摘した。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を2.86対1の比率で上回った。ナスダックでも1.93対1で値上がり銘柄が多かった。
米取引所の合算出来高は169億1000万株。直近20営業日の平均は174億1000万株。
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