米国株式市場=上昇、ダウ497ドル高 FRBの利下げ受け

写真は2016年9月、米ニューヨーク証券取引所(NYSE)で撮影。REUTERS/Brendan McDermid

[10日 ロイター] - 米国株式市場は上昇して取引を終えた。連邦準備理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)で予想通り、政策金利を0.25%ポイント引き下げた。FRBは利下げを一時停止する可能性を示唆したものの、投資家は今後の追加緩和に期待を寄せた。

FRBは次回の政策変更の前に、雇用市場の方向性と「やや高止まりしている」インフレについて、より明確なシグナルを見極めたいとした。

ただ、FOMCにあわせて公表された参加者の政策金利見通し(ドットチャート)によると、2026年に0.25%ポイントの利下げが1回行われる見通しで、9月のFOMCで公表された前回のドットチャートから変化はなかった。

26年の経済成長率はトレンドを上回る2.3%に加速し、失業率は4.4%と緩やかな水準にとどまるとの予想が示された。

この経済見通しと、過度にタカ派的な姿勢が示されなかったことが市場を支援した。

エドワード・ジョーンズの投資戦略責任者、モナ・マハジャン氏は「FRBが利下げを行い、経済が差し迫った悪化やリセッション(景気後退)に向かっていない場合、市場はそのような背景を好む傾向がある」と語った。

アンジェレス・インベストメンツのマイケル・ローゼン最高投資責任者(CIO)は「今回の声明では25ベーシスポイント(bp)の利下げを決定した主な理由として労働市場の弱さが強調された。市場はこの点を重視しており、来年の利下げ見通し自体は1回の25bpで変わっていないものの、金融緩和が継続される可能性を示唆する内容だと受け止められた」と指摘した。

金利に敏感な小型株で構成されるラッセル2000指数(.RUT), opens new tabは1.3%上昇し、過去最高値で終了。大型株をアウトパフォームした。
S&P総合500種(.SPX), opens new tabの主要11業種では工業(.SLRCI), opens new tabの上昇率が1.8%と最大だった。人工知能(AI)関連インフラへの旺盛な需要を見込んで来年の売上高について強気な見通しを示したエネルギー機器メーカーのGEベルノバ(GEV.N), opens new tabが15.6%急伸し、同セクターを押し上げた。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を2.86対1の比率で上回った。ナスダックでも1.93対1で値上がり銘柄が多かった。

米取引所の合算出来高は169億1000万株。直近20営業日の平均は174億1000万株。

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