米国株式市場=4日続伸、政府閉鎖で不透明感もヘルスケアに買い
米国株式市場は主要3指数が4営業日続伸して取引を終えた。3月撮影(2025年 ロイター/Shannon Stapleton)
[1日 ロイター] - 米国株式市場は主要3指数が4営業日続伸して取引を終えた。米政府機関閉鎖による不透明感や予想を下回る民間雇用指標にもかかわらず、ヘルスケアセクターへの買いが相場を支えた。
政府機関が3日までに再開されなければ、労働省の9月雇用統計発表が延期される見通しとなる中、市場ではADPリサーチ・インスティテュートが1日発表した9月の全米雇用報告に注目が集まった。
同報告によると、民間雇用者数は予想に反して3万2000人減少し、2023年3月以来最大の落ち込みとなった。ロイター調査によるエコノミスト予想は5万人増だった。
主要3指数は下落して始まったが、いずれもプラス圏で終了。製薬株への買いを追い風にヘルスケアセクター(.SPXHC), opens new tabが上げを主導した。
製薬大手ファイザー(PFE.N), opens new tabとトランプ大統領は30日、ファイザーが関税減免と引き換えに、低所得層向けの公的医療保険「メディケイド」の処方薬価格を他の先進国並みに引き下げることで合意したと発表した。トランプ氏は他の製薬会社も追随するとの見方を示した。
ハイテク株も買われ、マイクロン(MU.O), opens new tabは8.9%高。フィラデルフィア半導体指数(.SOX), opens new tabは2%上昇した。
ジャナス・ヘンダーソン・インベスターズの米国ポートフォリオ構築・戦略責任者ララ・キャッスルトン氏は、株式投資家が政府閉鎖を巡る不確実性を受け流しているように見えると指摘した。ドイツ銀行のメモによると、S&P総合500種(.SPX), opens new tabは過去6回の政府閉鎖期間中、いずれも上昇した。
個別銘柄では電力会社AES(AES.N), opens new tabが16.8%上昇。ブラックロック(BLK.N), opens new tab傘下のグローバル・インフラストラクチャー・パートナーズが同社を380億ドルで買収する方向で合意に近づいていると伝わった。
カナダの鉱山会社リチウム・アメリカズ(LAC.TO), opens new tabの米上場株も23.3%急伸し、同業のアルベマール(ALB.N), opens new tabは4.2%上昇。米エネルギー省はリチウム・アメリカズの株式5%を取得し、同社とゼネラル・モーターズ(GM.N), opens new tabの合弁事業にも5%出資する。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄が値下がり銘柄を1.92対1の比率で上回った。ナスダックでも1.35対1の比率で値上がり銘柄が多かった。 米取引所の合算出来高は197億9000万株。直近20営業日の平均は186億2000万株。
LSEGデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります ※米国株式市場
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