今後の会合「ライブ」に、利下げ判断に一段のデータ見極めへ=シカゴ連銀総裁

米シカゴ地区連銀のグールズビー総裁は13日、連邦準備理事会(FRB)が政権の関税措置による物価への影響を見極め、利下げ時期を判断することに苦慮しており、今後の会合は「ライブ」になるという認識を示した。ニューヨークで4月撮影(2025年 ロイター/Brendan McDermid)

[13日 ロイター] - 米シカゴ地区連銀のグールズビー総裁は13日、連邦準備理事会(FRB)が政権の関税措置による物価への影響を見極め、利下げ時期を判断することに苦慮しており、今後の会合は「ライブ」になるという認識を示した。

グールズビー総裁は講演で、米政権の関税措置がインフレに及ぼす衝撃が一時的と想定することに不安を感じており、利下げが正当化されるかを判断する前に一段のデータを見極めたいと述べた。

同時に、労働市場の明らかな悪化が見られれば、9月会合での利下げは当然の結果という考えを示し、9月の利下げについて柔軟な姿勢を示した。

総裁は、利下げの「タイミングを見計らうことが最も難しい」とし、「秋に向けて、会合は『ライブ』になるだろう」と語った。

さらに、インフレはFRBが目標とする2%に向けた軌道に乗っていると確信するために、数カ月分の良好なインフレ指標を確認する必要があると述べた。

「そうした軌道にあると考えるなら、1回は利下げできるかもしれない」とした上で、「もしそれに反するような情報が入り始めたら、利下げをやめるか、別の道を歩むことになる」と語った。

月初に発表された雇用統計で雇用者数の伸びが鈍化したことについては、移民の大幅な減少を反映している可能性があるため過度に重視すべきではないと指摘。4.2%という歴史的に低い失業率などをより重視しているとし、「労働市場は非常に堅調に推移している」との見方を示した。

また、12日発表の消費者物価指数(CPI)で前年比の伸びが市場予想を下回る中、関税とは直接関係のないサービスインフレ率が上昇したことに注目しているとし、今後のデータで物価圧力の拡大が引き続き示されれば懸念要因になるだろうと述べた。 もっと見る

講演後にも記者団に対し「今秋の会合は全てライブになる」と強調。インフレ率が低下し、労働市場が冷え込んでいるのなら「それ(決定)は難しいことではない」と述べた。

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