ビットコイン、イーサリアム、ソラナのトレーダーに10億ドル超の清算──価格は5~10%急落(CoinDesk JAPAN)

ビットコイン(BTC)が3日に11万2000ドルから10万6000ドルを下回る水準まで急落したことで、過去数週間で最大規模の清算の波が発生し、暗号資産(仮想通貨)市場全体で12億7000万ドル(約1955億8000万円)超のレバレッジ付き先物ポジションが一掃された。 コイングラス(CoinGlass)のデータによると、ロングポジションのトレーダーが清算総額の約90%を占め、週末の高値から価格が下落したことで、11億4000万ドル(約1755億6000万円)超の強気ポジションが消滅。一方、ショートポジションの清算額はわずか1億2800万ドル(約197億1200万円)だった。 清算は、借入金を使って取引を行っているトレーダーが、証拠金が所定の水準を下回ったためにポジションを強制的に決済されることを指す。暗号資産先物取引所では、このプロセスは自動的に行われ、価格がレバレッジ取引の反対方向に急激に変動した場合、プラットフォームは損失をカバーするためにそのポジションを市場に売却する。 ロングポジションの大規模な清算は、キャピチュレーション(投げ売り)と短期的な底打ちの兆候となる可能性がある一方、ショートポジションの大規模な消滅は、モメンタムの反転に伴う局所的な天井の先行指標となる可能性がある。トレーダーは清算が集中している水準を把握することで、短期的なサポートやレジスタンスとして機能する可能性のある、強制的な取引活動が発生するゾーンを特定することができる。 最大の清算はHTXで発生し、3395万ドル(約52億2800万円)相当のBTC/USDTのロングポジションが清算された。 ハイパーリキッド(Hyperliquid)の清算額が全プラットフォームの中で最多となり、3億7400万ドル(約575億9600万円)を記録し、そのうち98%がロングポジションだった。次いでバイビット(Bybit)が3億1500万ドル(約485億1000万円)、バイナンス(Binance)が2億5000万ドル(約385億円)となっている。 今回の一掃は、ビットコインが11万3000ドル台で再び反落した後、主要な永久先物取引所で注文板が薄くなっていた中で発生し、流動性の低い時間帯に連鎖的な清算が起きたことで価格変動が拡大した。 このような出来事は、過熱した市場における短期的な「調整局面」を示すものであり、レバレッジがリセットされ、現物買いの投資家が徐々に市場に戻ってくるのが一般的だ。 それでも、未決済建玉が依然として300億ドル(約4兆6200億円)近辺で推移し、資金調達率(ファンディングレート)もわずかしか低下していないことから、トレーダーたちは今週後半に予定されている米連邦準備理事会(FRB)の金利決定を前に、さらなる価格変動を警戒しているようだ。 イーサリアム(ETH)とソラナ(SOL)も同様の圧力にさらされ、清算額は合計で3億ドル(約462億円)を超え、大部分のアルトコインは、投機的な投資意欲の減退に伴い価格が下落した。 |翻訳・編集:廣瀬優香|画像:|原文:Bitcoin, Ether, Solana Traders Liquidated for Over $1B as Prices Dump 5-10%

CoinDesk Japan 編集部

CoinDesk JAPAN
*******
****************************************************************************
*******
****************************************************************************

関連記事: