ヒグマ対策の切り札不発 カギは体内時計? 侮れぬ学習能力

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毎日新聞 2026/5/18 07:00(最終更新 5/18 11:24) 有料記事 2592文字
札幌市のヒグマ春期管理捕獲が始まり、山林に入るハンター=札幌市豊平区で2026年3月11日午前9時6分、宮間俊樹撮影

 北海道では、人への警戒心の薄いヒグマが市街地に出没するケースが増加している。

 切り札として2023年から導入されているのが、冬眠明け(2~5月ごろ)直後のヒグマを山から下りてくる前に捕らえる「春期管理捕獲」だ。

 ヒグマが本格始動する前に先手を打つ策だが、26年は思うような成果を上げられていないという。

 理由をたどると、時代的な背景やヒグマのある能力が浮かび上がった。

 2026年もヒグマの目撃情報が相次ぎます。緊張と不安が入り交じる各地を歩きました。  ・3年前のヒグマの「幻影」が…… 観光地・阿寒湖が抱えるジレンマ  ・「魂」取り戻しても悩みの日々 ヒグマハンター、逆転勝訴のその後=18日午後4時公開予定 

「出てきてくれない……」

 3月11日、札幌市にある白旗山。雪解けが始まったばかりの斜面をスノーシューを履いた8人のハンターが登っていく。

 猟銃だけでなく、熱センサーを搭載した小型ドローンも携えてヒグマの痕跡に目をこらす。雪が残っている時期はヒグマの足跡を見つけやすく、木の葉もないため周囲の見通しも良い。

 人里への出没を抑えるための春期管理捕獲は、理にかなった手段と言える。

 しかし、札幌市で3月に実施した8日間の春期管理捕獲で、ヒグマの痕跡は一つも見つからなかった。

 「今年はクマが出て…

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