母親同士の“約束”も? 古江彩佳、畑岡奈紗、西村優菜が海外勢とタッグを組むまで

◇米国女子◇ダウ選手権 事前(25日)◇ミッドランドCC(ミシガン州)◇6287yd(パー70)

日本勢ツアーメンバーから11人が出場する今週は、4組の日本人ペアとともに海外勢とタッグを組む3人も気になるところ。それぞれにチームを結成した経緯を聞いてみた。

古江彩佳は、アン・ナリン(韓国)をパートナーに選んだ。古江や渋野日向子も出場した2021年12月の最終予選会をトップ通過した米ツアーで同期に当たる29歳。未勝利ながら、ステディなプレーで昨季は年間ポイントレース25位に入った実力者だ。

ツアーに帯同しているそれぞれの母親同士も仲が良く、普段からコミュニケーションを取り合っているため、古江がリン・シユ(中国)と参戦した昨年も一緒に出場するプランがあったそう。選手としての堅実さが頼りになるだけなく、「優しいオンニ(お姉さん)です」と人柄にも惹かれている。

畑岡奈紗は世界ランキング14位のローレン・コフリンとのコンビ。2年連続で組むはずだった元世界ランキング1位のコ・ジンヨン(韓国)のスケジュール変更を受けて新たなパートナーを探していたところ、同じく相手を募集中だったコフリンと縁がつながった。

もともとキャディのグレッグ・ジョンストン氏を通じて仲良くなり、会場でもよく話をする間柄だったが、一緒にダブルスを戦うとなると、知らなかった一面にも触れることができて面白い。

チームのテーマ曲を決める際、コフリンから世界的なヘヴィメタルバンド、メタリカの熱狂的なファンであることを教えてもらった。「でも、私が分からなくて…」とテーマ曲への採用は見送ったものの、穏やかな印象を受ける32歳のイメージとのギャップが新鮮だった。

西村優菜は25歳のマリア・ナムと組んだ。ツアー2年目で初出場を模索する中、帯同するベテランキャディのポール・ヘセルデン氏のネットワークを通じて話が進んだ。昨年のメジャー「KPMG全米女子プロ」予選ラウンドを同組でプレーした際に会話が弾んだ記憶もあり、出場機会が限られているナムからのオファーを快諾した。

チーム名やテーマ曲など「私も彼女も『何でもいいよ』っていうタイプ」と苦笑い。チーム名は生成AIサービス・ChatGPTを駆使して「YunaNam Style」に決め、相手の出身地であるハワイっぽいテーマ曲「Aloha E Komo Mai」も選んだ。自分よりかなり飛距離の出る選手とのプレーということもあり、戦略面でも考えることは多い様子。開幕前日も午前7時のプロアマスタート前の早朝からイン9ホールを一緒に回って備えた。(ミシガン州ミッドランド/亀山泰宏)

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