北口榛花 涙の予選敗退「また明日ねと言えないのは残念。後悔はないと言いたいですが『怪我しなかったらな』と考えてしまう」【世界陸上 女子やり投げ】

北口榛花 写真:長田洋平/アフロスポーツ

<東京2025世界陸上競技選手権大会 9月19日(金)@国立競技場>

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東京2025世界陸上・女子やり投げ予選が19日に国立競技場で行われ、前回大会女王でパリ五輪金メダリストの北口榛花(27=JAL)が60メートル38でA組8位となり予選敗退となった。

東京・国立競技場が息をのんだ。

女子やり投げで世界女王として連覇を狙った北口がまさかの予選敗退。1投目60m31、2投目60m38、3投目58m80と伸ばせず、決勝進出ライン62m50に届かないまま夢舞台を後にした。

前回ブダペスト大会の金メダリストであり、パリ五輪でも日本女子フィールド種目史上初の金を獲得した絶対女王に、まさかの結末が待っていた。

北口榛花 写真:AP/アフロ

北口は6月、シーズン中に右肩付近を痛めて「右肘内側上顆炎」と診断された。7月の日本選手権を欠場し、8月中旬に復帰。復帰後のダイヤモンドリーグ(ローザンヌ大会)では60mに届かず最下位に終わっていた。そこから練習を制限しながら復帰を目指してきた。

「ずっと保護のテープをしながら最終戦まで臨みました。直前の最後の投擲練習の時にテープなしで投げて、その感覚が良く、痛みも大きく出なかったので、今日その状態で最後だと思って投げました」と振り返る。

それでも本番では距離を伸ばせず「いつも自分だったらできると思って、いろいろ挑戦しました」と記録更新を信じ、修正を試みたが伸びは見られなかった。

「自分が今できることは完璧ではないですが、やろうと努力はしました。後悔はないと言いたいですが『怪我しなかったらな』と考えてしまうところはあります」と涙を見せて悔しさをにじませた。

「こんなに日本に陸上が好きな人がいたんだなと思うくらい、毎日たくさんの方々が来てくれてすごく嬉しかったです。国立競技場が満員になる世界大会でできたことはすごくプラス。『また明日ね』と言えないのは残念ですが、すごくいい思い出になりました」

「きっと私が決勝に進むと思って、明日しかチケットを買っていない人もいると思うので、その方々には本当に...。でも他の日本選手が残るかもしれないので、ぜひ応援してほしいです」と気遣いを見せた。

最後に北口は「必ず強くなってこの世界の舞台に戻ってきたい。まだ絶対的な力はつけられていないので、これからどう進化していくかチームで話し合ってやっていきたい」と語り、再起を誓いながら静かにトラックを後にした。

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