横浜FCが“伝説的”大逆転でルヴァン杯初8強! 第1戦で3点ビハインドも…福森3A大活躍、櫻川が逆転ヘッド弾、前半レッドのC大阪は無念敗退

[6.8 ルヴァン杯POラウンド第2戦 横浜FC 4-0 C大阪 ニッパツ]

 ルヴァンカップは8日にプレーオフラウンド第2戦を行った。横浜FCセレッソ大阪の対戦は、延長戦の末に横浜FCが4-0で勝利。第1戦はC大阪に1-4で敗れたが、2試合合計で5-4と大逆転勝利を収め、クラブ初のベスト8進出を決めた。

 3点差を追いかける横浜FCは4日の第1戦から先発8人を変更。FW森海渡が今シーズン初先発となった。一方、大量リードのC大阪も第1戦から8人を変える。11日の天皇杯・アルテリーヴォ和歌山戦に目を向け、リーグ戦出場時間が長いメンバーが名を連ねた。4日に加入が発表されたMF吉野恭平がさっそく古巣戦でスタメン入りを果たした。[両スタメン&布陣]

 第1戦を4-1で終えたC大阪はボールを握り、前線のFWラファエル・ハットン、FWチアゴ・アンドラーデ、MFヴィトール・ブエノ、FWルーカス・フェルナンデスが強烈な圧をかけていく。序盤からセットプレーのチャンスを作るも、ゴールには至らなかった。

 今季公式戦で3得点以上を取れていない横浜FCは、前半20分過ぎごろから敵陣に迫っていく。集中力高く攻撃を仕掛け続けると、前半42分に大きなチャンス。MF新保海鈴が左サイドから最前線にロングキックを放ち、森が反応する。PA外に飛び出したGK福井光輝を追い抜いてPA内に入り込むと、福井に掴まれてファウルを受けた。決定機的な得点機会の阻止で福井にレッドカードが出され、横浜FCはPKを獲得した。

 GK不在となったC大阪はV・ブエノを下げ、GKキム・ジンヒョンを緊急投入する。横浜FCは最初はMFユーリ・ララがボールを抱えていたが、最終的に森がキッカーを務めることに。前半アディショナルタイム2分過ぎ、森の右足シュートはキム・ジンヒョンにコースを読まれるが、威力が落ちることなくそのままゴールに入った。

 先制した横浜FCは2試合合計2-4と2点差とする。V・ブエノがいなくなったC大阪は4-4-1の布陣で試合を運ぶことになり、そのまま前半を折り返した。

 ハーフタイムで両チーム交代カードを切る。横浜FCは2枚替えで、FW小川慶治朗とFW駒沢直哉の2シャドーを代えて、MF駒井善成とFW鈴木武蔵が入った。C大阪はT・アンドラーデを下げ、DF進藤亮佑が出場。5-3-1の布陣を敷いた。

 数的優位の横浜FCが果敢に攻め立てる。後半23分にはDF福森晃斗が左サイドから鋭いクロス。ユーリ・ララが強烈なヘディングシュートで合わせるが、ゴールポストに直撃した。

 横浜FCは後半25分に2枚替え。MF熊倉弘貴と先制ゴールの森を下げ、FW山田康太とFW櫻川ソロモンを投入する。C大阪は26分に2枚替え。DF奥田勇斗とハットンに代えて、MF喜田陽とFW古山兼悟が入る。L・フェルナンデスが5バックの右サイドに移動し、アンカーに喜田、シャドーにMF中島元彦と吉野が立った。

 時間が少なくなってきた横浜FCは後半32分に5枚目の交代カード。DF山崎浩介を下げてMF遠藤貴成が出場する。MF鈴木準弥が3バックの右CBに移動し、遠藤は右WBに入った。

 後半39分、横浜FCがさらに点差を縮める。流れのなかから右サイドに立った福森が左足のインスイングでクロス。ゴール前のユーリ・ララが頭で押し込み、チーム2点目を挙げる。2試合合計3-4と1点差に迫った。C大阪は42分に吉野を下げ、DF舩木翔を入れて守りを固める。

 攻勢を緩めない横浜FCは後半44分、2試合合計でも追いつく。ハーフウェーライン付近から福森が左足でロングフィード。PA右の深い位置まで飛んだボールを、鈴木武が右足で押し込む。第2戦3-0、2試合合計では4-4と振り出しに戻した。

 90分で決着はつかず、試合は延長戦に突入する。C大阪はDF登里享平に代えて、MF香川真司を投入した。

 次にスコアを動かしたのは横浜FCだった。延長前半14分、左CKを福森が蹴ると、櫻川が強烈なヘディングシュートをゴールに叩き込んだ。福森はこの試合3アシスト目を挙げ、そして櫻川の値千金の逆転ゴールで2試合合計5-4とひっくり返した。  横浜FCは延長後半も逃げ切り、そのまま4-0で試合終了。歴史的な大逆転劇で、初のベスト8進出を決めた。 (取材・文 石川祐介)●ルヴァン杯2025特集▶お笑いコンビ・ヤーレンズのサッカー番組がスタート!

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