Android 16、盗難スマホを「無価値化」する新機能を導入か

Image: Bangla press / Shutterstock.com

スマホ盗難がなくなる未来へ。

どんどん高機能になるスマートフォン。高機能で高価なスマートフォンは盗難のターゲットにもなってしまいます。盗難に遭うと端末は返ってこないし、データも失くなってしまいます。ユーザーにできることといえば、盗まれないような自衛と盗まれた後に悪用されないようにロックしてデータを遠隔で初期化すること…。

そもそも盗まれないような自衛だったり、盗まれた後の対策じゃないくて盗む側のメリットをなくすことはできないの? そんな新機能をGoogle(グーグル)が計画しているようなんです。

イタチごっこの盗難対策

これまでGoogleは盗難対策として、オフライン状態でもスマホを探せる機能や、スマホが突然予期せぬ動きを検知すると自動でロックがかかる機能などを実装してきました。さらに「工場出荷時初期化の保護(Factory Reset Protection:FRP)」と呼ばれる機能も搭載されていて、持ち主の認証情報がなければ、端末を使用できないようになっています。

しかし、盗難者がこのセキュリティ機能を回避する巧妙な手口も存在します。Googleはこれに対応すべく、Android 16でFRP機能をさらに強化し、抜け道を封じる計画を立てています。

具体的にどんな対策なの?

GoogleはFRPにいくつかの改良を加えるようで…

・盗難者が初期セットアップを突破しても、新たなGoogleアカウントへのログインやアプリのインストールはできない。

隠しメニューである「開発者向けオプション」からFRP機能を無効化することも不可

・デバイスのロック解除は、元の持ち主がGoogleアカウントでログインするか、以前の画面ロックコードを入力することでしか解除できない。

さらにAndroid AuthorityのMishaal Rahman氏が発見したところによると…

・Android 16では、盗難されたデバイスで仮にセットアップを回避しても、警告が表示され、工場出荷時リセットを強制される。

・リセット後も以前の画面ロックコードまたはGoogleアカウント認証情報を入力しない限り、あらゆる機能がブロックされる

これらの機能が実装されるとみられています。

この新しい実装は、現行AndroidのFRPよりもはるかに厳格です。現在の仕組みでは、盗難端末でも電話をかけるなど一部の操作が可能ですが、Android 16ではそれすらできなくなると予想されています。

機能の実装時期は未定

このFRP機能の強化は、Android 16正式リリースには含まれない可能性があります。現時点で実装時期は未定ではあるものの、このFRPのアップグレードは大きな改善です。盗まれたスマートフォンを無価値にすることで、盗難自体の抑止力となることが期待できます。日々の生活に欠かせないスマホが盗難の脅威から解放されれば、こんなにうれしいことはありません。Googleさんぜひ早めに実装を。そしてぜひApple(アップル)も…。

Source: Android Police

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