「並ばない万博」どころか入場もできない!?予約サイトは閉幕まで”満員” 残るチャンスは「キャンセル待ち」「入場枠の追加開放」「現地で当日券購入」

 連日20万人以上の来場者が訪れている大阪・関西万博。10月13日の閉幕まで3週間となり、人気のパビリオンだけでなく会場の入場予約を取るのも難しい状況となってきました。

 開幕まで“満員”の会場に入場するチャンスはまだあるのか?今からでも可能性がある入場方法と、予約なしで「並べば入れる」かもしれない大人気パビリオンの最新情報をお伝えします。

10日連続で20万人超え 並ぶどころか…入場できない!?

 大阪・関西万博の一般入場者数は、開幕した4月から緩やかに増えています。

 当初は入場者数の目標としていた1日15万人をなかなか超えませんでしたが、今は9月21日まで10日連続で20万人を超える混雑ぶりに。  10月13日(祝日・スポーツの日)が閉幕日で残り3週間ほどとなっていて、現在は並ぶどころか、まず入場がなかなかできないという状況になっています。

 25日から閉幕まで午後6時35分から「EXPO Thanks 花火大会」も開催されるということで、夜の時間帯も人が増えることが予想されます。また、入場予約サイトは閉幕まで全日程で満員が続いています。

“始発到着前”から並ぶ人の姿も

 取材した9月22日(月)は日曜日と祝日に挟まれているとはいえ、平日でしたが大勢の人で賑わっていました。

 始発到着前の午前5時半、少しでも早く入りたいという人たちが、すでに行列をつくっていました。並ぶ人たちに話を聞くと…

 「午前2時半くらい。(Qどうやって来た?)橋を歩いて。(Q早く来る理由は?)やっぱりパビリオンだね。入りたいパビリオンに朝一のほうが入れる可能性が高い」

 「午前2時すぎぐらいから来てます。10kmくらい走ってきました。来られるのが最後で、もう夢洲楽しもうと思って。最後の1人になるまでいれたらいいでしょうけど、多分追い出されるでしょうね」

 午前5時45分。始発の電車で夢洲駅に到着した人が駅から出てきます。

 「始まったころなんて始発で来る人ほぼおらんかったし、2本目くらいでも(列の)先頭とかに行けるくらいやったんで。始発より前に来てる人がめちゃくちゃ増えてるから、始発もしんどい」

 「電車乗り継いで地下鉄で」  「ちょっと大変」  「多すぎてびっくりしたね」

 「福岡にはない満員具合だったんで、怖かったです」

 その後も警備員に誘導されながら、続々と東ゲートに人が集まり、長蛇の列が出来上がりました。

「万博楽しんでいるのか、携帯触りにきているのか…」

 午前8時50分、開場すると、すぐに大勢の来場者が会場内に流れ込みます。パビリオンに急ぐ人の中、熱心にスマホを触る人たちの姿が…

 「当日予約を登録しようと思ってやってますけど、とれないですね。あいてるところを、今あいてたんですけど…あーバツになっちゃった」

 「(アプリ)触ってるんですけど、なかなか動かなくて。目がクラクラしてくるので、万博楽しんでいるのか、携帯触りにきているのかがわからなくなっちゃう」  人気のフランスパビリオンやアメリカパビリオンでは、約3時間待ちの行列が。アメリカ館では一時並ぶこともできない規制状況になりましたが、そうした中でも規制が解除されるのを大屋根リングの下で待つ人の姿が見られました。

 驚くような賑わいが毎日続くなか、いくつか課題があります。まず、万博会場にはもう入れないかもしれない状態になっているということです。  基本的にチケットはWebで購入することになりますが、Webの入場券は新規購入ができません。さらに、8月までは日付指定せずにチケットを購入することができましたが、入場予約枠がもう空いていないので、チケットを持っていても入れないというような状態になっています。

 一方で、買われているけどまだ使われてない未使用チケットが、先週末時点で140万枚以上。22日時点でも130万枚ほどあるということです。万博協会側としては、現時点では救済措置などはないということです。

それでも万博に行きたい!3つの方法

 それでもどうしても万博に行きたいという人もいると思いますが、これから万博に行く方法は3つあります。

 1.入場枠が空くキャンセル待ち    →いつキャンセルが出るかわからないので運次第。  2.毎朝7時前後に2日後の入場枠が追加開放    →午前5時に起きてもWebサイトに繋がるまで時間かかって取れず、4時に起きてやっと取れたという人も。  3.現地で当日券を購入

   →22日は、午後4時からの夜のチケットは午後3時45分に発売され、3時間前の時点で並べば買えますと言われていました。

入場者数400万人超!大人気「大阪ヘルスケアパビリオン」

 今回は、大人気パビリオン「大阪ヘルスケアパビリオン」の中を特別に取材しました。開幕からのトータルの入場者数はなんと400万人を突破したということです。

 予約しないと体験できない部分もありますが、予約なしでも入れるエリアがあり、パビリオンの中は賑わいをみせていました。

 話題の「人間洗濯機」は機械が見えないほどの人だかり。また、iPS細胞でできた心筋シートを見るための列も。このほか、手をかざすとAIロボットが脈を測ってくれるなど、AIと対話しながら体の様子を知ることができるブースもあります。  さらに週替わりの展示もあり、22日までは大阪・八尾市の中小企業の未来への技術を紹介していました。

 「藤田金属」のフライパンは野球のバットを持ち手の部分として再利用しています。また、「木村石鹸」では石鹸を使った器をつくる研究をしていて、まだ強度などの観点から実用化は難しいですが、未来へ向けチャレンジは続いています。このエリアだけでも会期中に400以上の会社のPRの場にもなっているということです。

 入場することすら困難になってきている万博ですが、もしチャンスがあれば、一度足を踏み入れてみてはどうでしょうか。

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