【まとめてわかる】熊本地震 被害状況、交通の影響、断層、主な震度

【動画】イオンモール熊本、爆発当時の様子=提供映像、日吉健吾撮影

 熊本県を震源とする最大震度7の地震が28日午後4時半ごろ、発生しました。これまでに分かっている被害状況、交通への影響、地震の原因や見通しなどを随時更新してお伝えします。

(1)被害の状況(2)イオンで何が(3)交通への影響(4)停電や断水は(5)国の動き、高市首相は

(6)なぜ地震発生?

 熊本県は、29日午後2時までに確認された人的被害は82人で、うち死者が12人に上り、心肺停止が6人、重症が8人と発表した。死者12人のうち、八代市日本製紙八代工場が5人、嘉島町のイオンモール熊本が3人となっている。

 避難所の開設数は432カ所で、避難者数は8886人。県内の約3万4880戸で停電が発生しているという。

 総務省消防庁は29日午後2時時点で把握している熊本県内の死者11人について、発見された地域が八代市5人、嘉島町2人、氷川町2人、宇城市1人、甲佐町1人だったと明らかにした。

 八代市の5人のうち、3人は日本製紙の八代工場で発見されたという。

地震の影響で倒壊した日本製紙八代工場の煙突=2026年7月28日午後6時ごろ、熊本県八代市、九州朝日放送提供

 イオンモール熊本(嘉島町)では、地震の発生から約1時間20分後の28日午後5時50分ごろに爆発が起きた。

 29日に会見を開いたイオン側の説明によると、29日夕の時点で、3人が死亡し、1人が心肺停止、1人を救助、4人が地震によるけがで救急搬送されたという。ほかに専門店の従業員3人の安否確認ができていないという。

 イオン側はガス漏れがあった可能性が高いとしているが、ガスの緊急遮断装置が作動していたかは調査中といい、「消防に情報を提供して原因究明を進める」としている。

【動画】爆発が起きたイオンモール熊本の内部を捜索する様子=警察庁提供

 JR九州は29日午後5時すぎ、運転を見合わせていた九州新幹線の博多―鹿児島中央駅間のうち、博多―筑後船小屋間の運転を再開した。筑後船小屋―熊本間についても、30日中の運転再開をめざすという。

熊本県で発生した地震の影響で停電した九州新幹線の車内。激しく揺れたという=乗客提供

 しかし熊本―鹿児島中央駅間ではレールの破断などがあり、被害の調査に時間がかかるため、現時点では運転再開の時期は示せないという。

 在来線については、鹿児島線熊本駅以北と豊肥線でも30日中の運転再開を目標とする。一方、鹿児島線の熊本駅以南と三角線は、復旧計画を立てたうえで再開をめざすとしている。

JR八代駅では機関車や貨車が脱線・横転した=2026年7月28日、熊本県八代市、九州朝日放送提供

 NEXCO西日本は29日午後2時からの記者会見で、被害状況について説明した。九州自動車道(益城熊本空港IC―えびのIC)、南九州自動車道(八代JCT―日奈久IC)、九州中央自動車道(嘉島JCT―益城料金所)の計110.8キロが通行止めになっている。橋梁部分のジョイントの損傷や路面の段差、開きなどの道路の損傷は少なくとも数十カ所に及ぶ。川田橋、片野川橋、妙見第一橋では甚大な被害が発生しているという。

隆起した高速道路=2026年7月28日午後6時ごろ、八代市、九州朝日放送提供

 空の便では各空港とも29日は通常運用となった。

(4)インフラは 熊本県内で計約3万戸超が停電

 国土交通省の29日正午時点の取りまとめによると、熊本、長崎の2県で約8万4千戸が断水。熊本県内の7市町で37台の給水車が必要との要請を受け、日本水道協会と国交省が計23台を派遣する。

最大震度7を観測した熊本県宇城市の市役所で、給水を受ける住民ら=2026年7月29日午前9時43分、原田真広撮影

 また、九州電力送配電によると、熊本県内では午後7時時点で約2万7730戸が停電している。

 高市早苗首相は29日午前、8時半時点の状況について「災害との関連の調査中を含め死者13人のほか、人的被害、建物倒壊、火災や道路の損壊など大規模な被害が確認されている」と述べた。

 現場の要請を待たずに食料水やトイレットペーパーなどの生活必需品を避難所に届ける「プッシュ型支援」に取り組んでいることも強調した上で、「できることは全てやる」と述べた。

(6)なぜ地震発生? 10年前から警戒されていた活断層

 また、小泉進次郎防衛相は29日、自衛隊が4600人態勢で活動すると明らかにした。

今回と10年前の地震の震源

 震度7を観測した今回の地震の震源になったのは、日奈久(ひなぐ)断層帯という活断層とみられる。2016年の熊本地震を起こした布田川(ふたがわ)断層帯の延長線上にあることから、続けて地震を起こす可能性がある「割れ残り」の場所として警戒されていた。

 日奈久断層帯は、熊本県益城町から八代海にかけての山際を北東―南西方向に走り、全体の長さは約81キロ。国の地震調査委員会の評価では、陸側の日奈久区間でマグニチュード(M)7.5程度、八代海区間でM7.3程度の地震が想定され、全体が活動するとM8.0になるとされる。日奈久断層帯の北東側の一部は16年の熊本地震の前震で活動したとみられ、その東につながる布田川断層帯が本震を起こしている。

 気象庁の清本真司・地震津波対策企画官は「この地域では過去に地震が続発した例がある。地震発生から1週間、特に2、3日は最大震度7程度の地震に注意してほしい」と呼びかけている。

各地の主な震度

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