20得点10アシストで締め…河村勇輝が語るサマーリーグの手応えと課題、そして今後
6時間前
初挑戦のサマーリーグを終え、河村勇輝がメディア対応 [写真]=Getty Images
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Toggleシカゴ・ブルズで自身初のNBAサマーリーグに挑んだ河村勇輝が19日(現地時間18日)、5試合の日程をすべて終了した。控えからの出場ではあったが、1クォーター10分のゲームで1試合平均23.9分出場し、10.2得点6.2アシスト2.4リバウンド2.2スティール。3ポイントシュートは最後のユタ・ジャズ戦で9本中6本を沈めるなど、成功率41.7パーセントを記録し、ブルズを2連敗スタートのあと3連勝に導いた。
3戦目のインディアナ・ペイサーズ戦では、15得点10アシストの活躍。2試合連続3スティールを奪うなど気迫のこもったディフェンスも光った。最終試合のジャズ戦では前述のように6本の3ポイントを決めるなどで20得点10アシスト4リバウンドに2スティール。中心選手が欠場した試合で最大28点差をつけた勝利に貢献した。
サマーリーグのブルズを指揮したビリー・ドノバンⅢヘッドコーチは河村について「選手の個性や競争心は、(各々が持つ)不足を補うと私は心から信じている。勇輝は明らかに才能がある選手。それに彼には個性がある。競争心が強く、本当にタフな選手だ」と身長のハンデをものともしない河村の選手としての姿を評価した。
サマーリーグの最終試合を最高のかたちで終えた河村が、メディアの囲み会見に応じた。
文・取材=山脇明子
5試合を戦い抜いて感じた自信と反省
河村らしい冷静な分析を語ってくれた [写真]=山脇明子
――今日最終戦で3ポイントを6本決めました。 河村 ターンオーバー3つのところは修正できるポイントではあったと思いますが、このサマーリーグで苦しんでいた3ポイントのタッチのところをしっかりと最後修正して決めきることができたのは良かったですし、3ポイントのシュートのタイミングで、もっとゲームコントロールできた部分もあったと思うんですけど、まずはチームの勝利に貢献できたという自信はあるので、そこは良かったと思います。
――サマーリーグ5試合を通しての手応えは? 河村 2Way契約だったり本契約を目指す上で、もの足りない部分はたくさんありましたし、もっと良くならないといけないと思っていますが、ブルズが僕にオファーしてくれて、こういった素晴らしい機会を与えてくださったことに本当に感謝したいです。まだまだ僕の挑戦は始まったばかりなので、契約がどうなるかわからないですけど、しっかりと自分に向き合って、頑張って努力し続けたいです。
――足りないところとは? 河村 コンスタントにしっかりと結果を残し続けること。またリムあたりのフィニッシュだったりとか、ミドルジャンパーのところだったり、あとはやっぱり正確なパス、そこのターンオーバーの部分ですね。簡単なライブターンオーバーをして相手にイージーレイアップをさせない。今日もそういったミスがあったので、そこは必ず修正しなければいけないところです。
――試合を重ねるごとにチームのケミストリーが良くなっていたと思いますが、ブルズで引き続きやりたいという気持ちも湧いてきましたか? 河村 昔からブルズの、マイケル・ジョーダンのビデオはよく見ていましたし、すごく愛着のあるというか、自分がNBAで見ていて、すごく伝統のあるチームだと思っているので、その一員になれたらいいなと思っていますけど、どのようなかたちになるか分からないので。でも今のチームメートとプレーすることはすごく楽しいですし、ここなら自分が成長できる環境にあるんじゃないかと短い期間ではありましたけど、そう感じているので、ブルズでプレーできたらいいなと勝手に思っています。
――今日の試合に関しては、これまでの試合よりも得点面への意識を強くして臨んだということはありますか? 河村 空いたら打とうとは思っていて、3ポイントのタッチも悪くなかったですし、昨日の試合からフローターだったりとか、そういったところに挑戦をしていきたいと思っていたので。今日もスリーポイントをしっかり決めきれて、フローターは1本外してしまいましたけど、悪くないシュートだったと思うので、そこは引き続きもっとチャレンジしたいと思います。
FIBAアジアカップ出場は今後の契約次第
河村の今後の動向がまだまだ注目されり [写真]=Getty Images
――昨シーズン、NBAとGリーグを経験して臨んだサマーリーグで、精神面やフィジカル面での成長を感じましたか? 河村 この夏、しっかりとトレーニングを積み重ねてきたので、ディフェンスの部分で当たり負けしないようにやってきたので、そこは成長を感じています。ただ先ほども言いましたが、まだまだツーウエーだったり本契約を目指す上では、この結果を常に出し続ける必要があると思っているので、それをできるぐらいの力が必要かなと思います。
――サマーリーグが始まる前に「自分にしかできないことを見せていきたい」と言っていましたが、5試合を終えてそちらの方はどうでしたか? 河村 アシストの部分は僕の強みだと思っていますし、ゲームコントロールの部分は誰にも負けられないと思っていたので、そういった部分で、プラスマイナスのところで、この3試合しっかりとプラスで終われたということは良かったんじゃないかと思います。ただ先ほども言いましたけど、ライブターンオーバーのところだったり、そういったところでもっと修正するべきところもありますし、リムあたりのフィニッシュだったり、ミドルジャンパーのところはもっと改善できると思っています。今回サマーリーグで出た課題にこの夏しっかりと向き合ってやっていきたいです。
――アジアカップはこれから考えるということでしたけれども、契約したチームの意向とかでも変わってくる感じですか? 河村 そうですね。自分だけの決断ではないと思っているので、そこはエージェントだったり契約したチームとの話し合いで決まると思っています。
――去年NBA挑戦を「3年計画」と言っていて、2年目の目標が本当は2Wayだったのがすでに昨シーズンにその契約を結べました。今シーズンの目標は何になりますか? 河村 2Wayをまた取りにいきたいと思っています。2Wayが取れたときには、その次に本契約というところが見えてくると思うので。もちろん最高なのは、ここから急に本契約取れることだと思うんですけど、実際シビアに考えると、急に本契約というのはなかなか簡単なものではないと思っているので、やはり段階を踏んで、しっかりと2Wayを取れるように。そして2Way契約で、NBAの方でプレーができたときに、そこでしっかり結果を残して本契約したいと思ってもらえるようなプレーヤーになりたいです。
――2Wayの選択が複数あったときは、その先に本契約に行けそうなチームというのが選択になりますか?。 河村 うーん、そうですね。やはりロスターのところとかもしっかり考えないといけないと思うし、あとは自分の強みがしっかりとチームにフィットすることを想像することができるチームじゃないといけないと思ってるので。もちろん2Wayのオファーが複数あることは、めちゃくちゃありがたいことだなと思いますけど、そう簡単ではないと思ってるので。でもそういった状況になれれば、もちろん自分にとっては最高の状況だと思います。
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