IAEA、イラン発表のウラン濃縮施設はイスファハンで計画と特定
6月19日、国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長(写真)は、イランが外交的圧力に対抗して近く開設する計画を発表したウラン濃縮施設について、同国最大の核施設の一つがあるイスファハンが所在地だと特定した。写真は9日、ウィーンで撮影(2025年 ロイター/Lisa Leutner)
[ウィーン 19日 ロイター] - 国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は19日、イランが外交的圧力に対抗して近く開設する計画を発表したウラン濃縮施設について、同国最大の核施設の一つがあるイスファハンが所在地だと特定した。
イスラエルが核施設を含むイランの標的に対する軍事攻撃を開始する前日の12日、イランは新たなウラン濃縮施設を建設したとし、近く設備を整えて稼働させると発表した。施設の所在地などの詳細は明らかにしなかった。
IAEAは12日の定例理事会で、イランが核不拡散義務に違反しているとして同国を非難する決議を採択。イランはこれを受けて対抗措置として同計画を発表していた。 もっと見る
稼働していれば、イランで4カ所目の濃縮施設となっていた。しかし、IAEAによると、イスラエルのイラン核施設への攻撃で、これらの施設のうち1つが破壊され、もう1つは電力供給が停止して稼働不能となった。
グロッシ氏は「イスラエルによる軍事作戦開始の前夜、全く偶然だが、イスファハンの新しい濃縮施設について発表があった。われわれは直ちに査察を行う予定だったが、軍事作戦の開始により、この査察は延期せざるを得なかった」と述べた。
イスファハンのどこに濃縮施設が計画されていたのかは明言しなかったが、「巨大」な施設だと述べた。
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