「美しいデザインの建物にするので!」AIデータセンター建設反対の住民への説明、そこじゃない!
AIの台頭で、アメリカ中で進むAIデータセンター建設。企業側は積極的に計画を進めるも、データセンター建設予定地の住民からは大きな反対の声があがっています。中には、一時的にデータセンター建設を禁止する州、地方自治体もでてきました。
ユタ州にも、そんなAIデータセンター建設予定があります。それも、超大規模な。地元住民からは反対の声があがっていますが、建設側が言うのは「建物のデザイン美しいよ?」
…たぶん、そこじゃないんですよ。
データセンターは美しければいいのか?
ユタ州に建設計画があるAIデータセンターは巨大も巨大、世界最大クラスです。グレートソルト湖の北側の土地1万エーカー(約40.5平方km)。東京ドームおよそ860個分! 面積の例えの王様、東京ドームですら多すぎてもうよくわかんないレベルです。
データセンターのデベロッパーに名を連ねるのは、タレント実業家のケビン・オレアリー氏。プロジェクト説明で「データセンターは無骨じゃなくてはいけないなんて法律はありません。美しい建物になるんです」とコメントしています。
データセンターは、確かに無機質なデザインの箱感が強く、地域の景観に大きく影響します。では、美しい建物ならOKなのかというと、それだけではなくて…。データセンターの入り口がどんなに建築的に美しく、人々が集まり憩いの場となるような作りであっても、住民が主に反対するのはそこじゃないんです。それもあるかもしれませんが、それが主じゃないんです。
環境への影響
大規模データセンターは、今、地域への環境負担が大きく問題視されています。電力喰い、水喰いのセンターによって、地域の電気料金が高騰する、水不足が発生するなど、日常の暮らしに直結する問題が出ています。実際に、データセンター周辺は、他地域よりも(データセンターが放出する熱で)気温が上昇しているという調査結果もあるほど。
また、誘致による雇用創出コスパが非常に悪いという指摘もあり、地域としてはプラスよりもマイナス要素が大きいのでは?という考え方が広まってきています。
オレアリー氏は、データセンターは自前の電力で稼働し、地域の電力は使わないこと。また、湖の水も使用しないことを説明。地域に負担をかけないデータセンターを目指すといいます。
とはいえ、データセンターが無断で水を使いまくっていたという過去の例があるゆえに、(プロジェクトはまったく別物だけど)しらけた目を向けてしまう人の気持ちも理解できちゃう…。
オレアリー氏のデータセンターは、大手設計事務所のゲンスラーがデザインを担当。敷地内には55のデータセンター建物があり、6段階にわけで10年かけ工事を進める考え。現時点では、正式に工事着工の許可は出ていません。
美しい建物だよ?というオレアリー氏の発言は、はたして説得材料となるのでしょうか。
Source: Fast Company