《政界再編のきっかけとなる総選挙》保守政党が自民党内の“反高市”候補に刺客 高市首相を中心に維新、参政、日本保守党などが新たな保守勢力結集に向かう動き

「高市早苗が内閣総理大臣でよいのか国民に決めていただく」  異例の通常国会冒頭解散に踏み切った高市首相は、解散表明会見で総選挙の争点を「自分への信任投票」と位置づけた。  解散から投開票日(2月8日)まで16日間という戦後最短の超短期決戦となるが、今回の総選挙は、日本政治の枠組みを大きく変える政界大再編のきっかけとなりそうだ。  その震源地は立憲民主党と公明党が結成した「中道改革連合」ではない。首相の足元の自民党だ。  高市首相と政策が近い保守政党が、自民党の"反高市"候補に刺客を立て、落選させようという動きを見せている。  積極財政や外国人規制などの政策が高市首相と一致する参政党の神谷宗幣・代表は、「高市さんの足を引っ張ろうとしている自民党の議員もいる。そういう人たちはいないほうがいいのではないか」と公言して自民党の"反高市"候補に対立候補を立てる姿勢を見せる。  一方、"親高市"候補の選挙区には「高市さんの政策をポジティブに進めようとする議員を落としてしまうと、高市さんの党内基盤が弱くなる」と候補者を立てない構えだ。  参政党は昨年の参院選で「日本人ファースト」を掲げて旋風を起こし、保守層の支持を中心に比例代表740万票を獲得した。接戦選挙区の自民候補が参政党に対立候補を立てられると保守票を奪われ、厳しい選挙となることが予想される。

 日本保守党も自民党の岩屋毅・前外相(大分3区)に対立候補を擁立。岩屋氏は高市首相が議員立法を目指した「国旗損壊罪」新設に反対し、首相から「もともと保守系の方ではない」と名指しされた人物だ。  政治ジャーナリスト・野上忠興氏が語る。 「高市首相は総選挙で国民に自民党への支持を問うのではなく、自分自身を支持するか否かを問うと表明した。それは自民党候補への"私を支持しない者は必要ない"という踏み絵にもなる。参政党や日本保守党といった保守政党が自民の反高市候補を落選させようという動きは、その表われでしょう」  さらにその先にあるのは保守再編だと見る。 「保守派からリベラル派まで幅広い考え方の議員がいる自民党では選択的夫婦別姓や原発、女系天皇などをめぐり党内の意見の対立が大きく、方針が定まらない。参政党や日本保守党とすれば、この選挙で自民党から反高市勢力を排除して保守純化を進め、選挙後に高市首相を中心に日本維新の会、参政党、日本保守党などによる新たな保守勢力結集に向かう狙いがあるのではないか」(同前)  関連記事《【政界相関図】総選挙後に待ち受ける政界大再編劇 高市首相を中心に急進保守が結集する様相 「憲法改正」をめぐって議席数を争う「9条政局」へ突入か》では憲法改正をめぐる各党のスタンスと、総選挙後に待ち受ける政界再編を相関図にまとめて詳しく解説している。 ※週刊ポスト2026年2月6・13日号

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