ブタ腎臓の異種移植「55~65歳の患者が候補」 北大試算

深層サイエンス

毎日新聞 2026/5/22 06:01(最終更新 5/22 06:01) 有料記事 1437文字
ブタの臓器をヒトに移植するイメージ

 遺伝子改変したブタの腎臓を人間に植える「異種移植」の国内初実施に向けた準備が進む。国内で異種移植が普及する可能性と、適応となる患者を探る動きも出ている。北海道大病院の堀田記世彦准教授(腎泌尿器外科)は、臓器移植を待つ腎不全患者の現状から新たな治療の選択肢になるかを試算する。

臓器不足から待機長期化

 日本臓器移植ネットワークによると、亡くなった人からの腎臓移植を受けた人の待機期間の平均は約15年。待機者が1万4000人を超えるのに対し、年間の移植件数は約200件と、圧倒的な臓器不足が長期化の理由だ。

 移植術を受けるにも年齢的な制限がある。堀田准教授によると、亡くなった人から提供を受ける場合は緊急手術となることから、手術自体や、術後の免疫抑制剤の服用などに耐えられる体力なども考慮すると、70歳程度を上限とするケースが一般的だ。

 これらを踏まえると、55歳以上では腎移植の待機登録を断念することも多い。堀田准教授は「年齢を理由に移植を受けられない患者が多くいるはず」と指摘する。

 堀田准教授は、2016年5月~23年7月に腎移植を希望し同病院を受診した253人のうち、待機が必要となった患者94人の移植登録の有無と年齢の関係を調べた。

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 すると実際に「登録あり」は69人で「なし」は25人。60歳以降では登録を諦める患者が多い傾向にあった。登録の有無内での55~65歳の割合はそれぞれ13%(9人)、32%(8人)。「この計17人の層が国内で異種移植の候補者となり得る」と分析した。

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