ビットコインにとって11月は「強い月」なのか──価格データが示すこと(CoinDesk JAPAN)

11月はビットコイン(BTC)の歴史において大きな評判があるが、典型的な11月の値動きは控えめで、2013年の驚異的な高騰によって平均値が大きく歪められている。 暗号資産(仮想通貨)インフルエンサーのラーク・デイビス(Lark Davis)氏は、11月はビットコインにとって「最も強い月」であり、平均上昇率は42%近いと述べた。コイングラス(CoinGlass)のビットコイン月次リターンヒートマップは、2013年から2025年までの平均値としてはその数字が真実であることを示しているが、それは全体像ではない。11月の中央値は8.81%であり、平均値は2013年の+449.35%という異常値によって引き上げられている。 平均値と中央値の違いは重要だ。中央値は、各サイクルにおける典型的な11月を表している。平均値は極端な変動に影響されやすく、2013年がサンプルの中で突出している。11月の列を見ると変動の大きさが際立っており、2018年(-36.57%)、2019年(-17.27%)、2021年(-7.11%)、2022年(-16.23%)は大幅に下落し、 2020年(+42.95%)、2024年(+37.29%)は堅調に上昇し、2025年(+0.54%)は比較的穏やかだった。このばらつきこそが、「11月は平均的に強い」という表現が、予測ではなく記述的歴史である理由を説明している。 「Uptober」と「Moonvember」という言葉はどこから来ているのか?これらは毎年秋に再登場するコミュニティのミームで、10月の上昇と11月の継続上昇への期待を表している。ヒートマップには、それを裏付ける歴史が示されている部分もあり、10月の平均上昇率は+19.92%、中央値は+14.71%だ。だが、季節性は決して単一年の結果を保証するものではない。 これらのデータを誤解なく使うには、季節的な統計については平均値と中央値の両方を比較し、変動幅を明記し、平均上昇率42%から逆算して価格目標を設定することを避けるべきだ。実際にトレーダーは、明確な抵抗線の突破、上昇幅の拡大、取引量の増加といった確認が取れるまで、カレンダー効果を受け入れることはない。相場から確認できない場合、カレンダー効果だけに基づいて取引を行うべきではない。 |翻訳・編集:廣瀬優香|画像:CoinDesk Data|原文:Is November the New October? Here’s What Bitcoin Price Data Actually Shows

CoinDesk Japan 編集部

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