ChatGPT新機能「学習モード」 問題を解く過程を提示

OpenAIは29日(米国時間)、ChatGPTに新機能「Study Mode(学習モード)」を追加した。大学生を主な対象とし、ChatGPTの無料版と、Plus、Pro、Teamユーザー向けに提供開始する。数週間以内にChatGPT Eduでも展開予定。 【この記事に関する別の画像を見る】 ChatGPTの「Study Mode」は、単なる回答提示だけでなく、問題を段階的に解く過程を通じて理解を深めるための学習機能となる。大学生を想定して設計しており、宿題や試験の準備、新しいトピックの学習に特に役立てられるという。 例えば、「時速200kmで走行する電車が毎時5km/hずつ減速します。駅まで2000kmの距離がある場合、到着にかかる時間は?」といった問では、「11.5時間」という回答だけでなく、その考え方や算出方法などを紹介する。 また、「都市化(Urbanization)をテーマに400語のエッセイを書いて」といった依頼や、学習のために「私は歴史を専攻する大学1年生で、『啓蒙時代』をテーマとした試験の準備を手伝ってほしい」といってChatGPTと対話するといった使い方が可能という。 As ChatGPT becomes a go-to tool for students, we’re committed to ensuring it fosters deeper understanding and learning. Introducing study mode in ChatGPT — a learning experience that helps you work through problems step-by-step instead of just getting an answer. pic.twitter.com/B8VbRYJH6r — OpenAI (@OpenAI) July 29, 2025 この機能は、教師や科学者、教育専門家などと協力し、深い学習をサポートするためのシステム指示をカスタマイズして搭載。大学生、教育者、教育専門家と幅広い科目やスキルレベルでテストを重ね、機能を最適化しているという。 主な機能 インタラクティブなプロンプト すぐに解答を示すのではなく、ソクラテス式問答法(対話を通じて自ら考えさせる方法)やヒント、問いかけを組み合わせ、学生自身の考える力を導く。これにより、理解を深め、能動的な学習を促進する 理解を促す段階的な構造に基づいた回答 トピック間の重要なつながりが分かりやすいようにセクションごとに情報を整理して提供。適切な文脈を適切な分量で提供することで、内容への興味を高め、複雑なトピックに対する学生の負担を軽減する パーソナライズされたサポート レッスンは、学生のスキルレベルを評価する質問や以前のチャットのメモリに基づいて、適切なレベルに合わせて調整される 理解度チェック クイズや自由回答形式の質問、個別のフィードバックを通じて、学習の進捗状況を確認できる。これにより、知識の定着とその知識を新しい場面で活用する能力をサポートする Study Modeの利用には、ChatGPT内のツールの「Study and Learn(あらゆる学びをサポート)」から「勉強する」を選択し、質問する。なお、学習モードは、会話中に簡単にオン・オフを切り替えられるため、各会話で学習目標に合わせて利用できる。 現在、大学生の3人に1人がChatGPTを使用し、その中で最も多い利用用途が「学習」となっている。Study Modeの搭載により、大学生のChatGPT利用の拡大を図る。また、授業計画作成や概念の解説を必要とする教育者も活用できるとしている。 OpenAIでは、Study ModeはChatGPTを活用した学習のサポートを改善する取り組みの第一歩と説明。今後も機能改善を継続していく。

Impress Watch,臼田勤哉

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