SKE48が真夏のTIFで大乱舞!“センター”が繋ぐ30分セトリを深読み<TIF2025ライブレポート>
2025年8月1日(金)、2日(土)、3日(日)の3日間、世界最大のアイドルフェス「TOKYO IDOL FESTIVAL 2025 supported by にしたんクリニック」(以下、TIF2025)が、お台場・青海周辺エリアにて開催されている。初日となる1日(金)のUP-T HOT STAGEにSKE48が出演。「TIF2025」の選抜メンバーとして伊藤虹々美、熊崎晴香、坂本真凛、野村実代、伊藤実希、井上瑠夏、佐藤佳穂、菅原茉椰、浅井裕華、大村杏、河村優愛、森本くるみの12名がステージに登場した。 台風接近の余波により、時折強い雨風が降り注ぐお台場エリア。しかし、SKE48にとって雨は吉兆であり、大事な場面で雨が降るのは今に始まったことではない。かつて同じく台風が接近する大雨の中、ずぶ濡れになりながら野外ライブを実施したこともある。雨雲がステージ上空に浮かぶ中、開演時間を迎え会場に『overture』が響き渡る。SKE48のステージ1曲目は『Tick tack zack』からスタート。時計の秒針を刻む独特のリズムで、屋外ステージをダンスフロアへと変貌させたかと思いきや、2曲からは怒涛の“栄チューン”で畳み掛ける。 まずは『夏よ、急げ!』を熊崎がセンターで披露。「今年もTIFにSKE48がやって来ました! 熱い夏にしましょう!!」と熱量ある煽りが早速炸裂し、夕涼みの会場一帯が一気に熱を帯びると、浅井がセンターポジションへ移動し『ソーユートコあるよね?』を投下。敬愛する須田亜香里のセンター楽曲ということもあるのか、声量いっぱいに曲の節々で観客へマイクを向けながら盛り上げる。ここでTikTokに投稿したダンス動画が“アイカツ体型”と話題になり万バズした野村が、SKE48の王道サマーチューン『ごめんね、SUMMER』を届ける。自分たちのファンだけではない様々な観客がいるフェスという環境で、外向きに話題となっているメンバーがセンターに立ち、他のアイドルファンに刺さる楽曲を歌うという構図は、SKE48メンバーを知ってもらいたいという想いが込められているように感じる。 MCではメンバー全員が自己紹介を行い、進行を熊崎から若手メンバーの大村が受け取ると、「もっともっとSKE48と夏を感じたいですか!? その調子で盛り上がっていきましょう!」と呼びかける。後半ブロックの『意外にマンゴー』のイントロが流れると会場からは割れんばかりの歓声が上がった。センターの佐藤はお決まりのクラップを促しつつ、上空にもくもくと流れてきた雨雲に向かって「雲なんて吹き飛ばしちゃうぞ!」と叫ぶ。次にセンターのバトンを受け取ったのは、8月末でSKE48から卒業する菅原。『前向きな卒業ソング』として松井玲奈が遺した『前のめり』を、約10年ともにアイドル人生を歩んできた浅井が菅原の隣で歌う光景は、胸の奥を熱くさせる。去る者もいれば、これからを継ぐ者もいる。続いてのナンバーは劇場公演曲より『チャイムはLOVE SONG』。マイクを握ったのは12期生の伊藤と河村だ。2人は12期生の中からいち早く選抜メンバーに選ばれた2人だ。まだまだ若手ではあるが、12期・13期生中心の劇場公演ではリードしていく立場となり、その経験と努力が初めてのTIFにも関わらず堂々としたパフォーマンスで魅せた。 SKE48の世代交代劇を目撃した後半ブロック終わり、再び熊崎がマイクを握る。 観客への巧みな煽りで最大限声量を高めさせ、熊崎の曲振りで最後の楽曲『パレオはエメラルド』がスタート。NHK紅白歌合戦に出場し披露した大ヒットナンバーであり観客のボルテージも最高潮に。様々なアイドルファンがいるTIFだからこそ、ヒットナンバーは多くの者に刺さるはずだ。炭酸水を一気に飲み干した清涼感と、焼けるように熱い喉の奥が心地い。全ての楽曲披露を終えステージを去ったメンバーたち。熱狂の渦に包まれたHOT STAGEには夕陽が差し込んだ。 この30分のステージが、SKE48を知るきっかけになることを切に願う。 <取材・文・撮影/安藤龍之介>
(左から)坂本真凛、熊崎晴香、野村実代
(左から)大村杏、井上瑠夏
(左から)浅井裕華、熊崎晴香
SKE48「TIF2025」UP-T HOT STAGEの様子
SKE48「TIF2025」UP-T HOT STAGEの様子
大村杏
(左から)井上瑠夏、野村実代
(左から)伊藤虹々美、河村優愛
(左から)坂本真凛、大村杏
(左から)菅原茉椰、大村杏、佐藤佳穂
SKE48「TIF2025」UP-T HOT STAGEの様子