フェードに変えてアイアン精度向上 契約フリー神谷そらの優勝セッティング

◇国内女子◇Sky RKBレディスクラシック 最終日(18日)◇福岡雷山GC(福岡)◇6489yd(パー72)◇曇り(観衆3049人)

神谷そらが2023年「日本女子プロゴルフ選手権」以来のツアー3勝目を挙げた。金澤志奈小祝さくらと並ぶ首位から出た最終日、上がり4ホールで金澤に4打差をつけられながら、3連続バーディと最終18番(パー5)のイーグルで通算14アンダーとして大逆転した。

キャロウェイの最新モデル「エリート◆◆◆ ドライバー」を使用する今季ドライビングディスタンス1位(257.7yd)のロングヒッターは、今大会でもフィールド1位の272.4ydを記録した。しかし、総ヤーデージが6500ydを切る短いコースのため、最終日にドライバーを握ったのは5回だけ。飛距離でライバルをねじ伏せた戦いぶりではなかった。

勝利を引き寄せた要因はむしろショットの精度にありそう。昨年オフに弾道測定器によるデータ分析の結果、スイング軌道は従来のドローよりフェードの方がマッチするとして、球筋を変えた。神谷は「フェードに変えても飛距離は落ちなかったし、それよりアイアンショットの精度が上がった。ウェッジショットも距離感などのズレが小さくなった」と言う。そのアイアンは、キャロウェイの「Xフォージド」を使用する。

大会3日間平均のパーオン率は5位の81.48%(44/54)。飛び抜けた数値とまでいかないが、フェードヒッター転向によって、スケールが大きい反面、粗が目立っていたゴルフがまとまりを見せはじめ、スコアアップにつながった。

クラブ契約は現在フリー。だからといって、データに基づくクラブチョイスにうるさいタイプでもなく、選ぶ際のこだわりは「顔」「音」「打感」らしい。「私は感覚派なんで、ウエートがどうとかはさっぱりわかりません。そのへんは(今季からほぼ専属キャディを任せる)齋藤優希さんに任せてます」と恥ずかしそうに笑う。ウェッジは58度だけノーメッキ。「ノーメッキは“スピンがかかりやすい”とか聞いていたんで “これがいいかも”と思って」。根拠はやはりほぼフィーリングだ。

<最終日のクラブセッティング> ドライバー:キャロウェイ エリート◆◆◆(9度) シャフト:藤倉コンポジット 24 VENTUS BLACK(5X) グリップ:イオミック

フェアウェイウッド:キャロウェイ エリート◆◆◆(3番15度) シャフト:藤倉コンポジット 24 VENTUS BLACK(5X)

ユーティリティ:キャロウェイ APEX UW<2022年>(19度)、タイトリスト GT3(4番21度) シャフト:APEX=藤倉コンポジット 24 VENTUS BLACK(6X)、GT3=藤倉コンポジット VENTUS BLACK HB(8S)

アイアン:キャロウェイ Xフォージド STAR(5番)、Xフォージド(6番~PW) シャフト:トゥルーテンパー ダイナミックゴールド105(S200)

ウェッジ:タイトリスト ボーケイ SM10(48度、54度、58度) シャフト:トゥルーテンパー ダイナミックゴールド105(S200)

パター:オデッセイ Ai-ONE GIRAFFE-BEAM JAILBIRD MINI

ボール:キャロウェイ クロムツアー◆◆◆

関連記事: