【マッチレポート】J1-15[H] 横浜FC戦『苦境に燃え立つ』(25.5.7)

2025年5月6日(火・祝) J1第15節 東京ヴェルディ vs 横浜FC 16:03キックオフ 味の素スタジアム [入場者数]14,258人 [天候]雨のち曇、弱風、気温17.3℃、湿度90%

東京V 2‐0 横浜FC 前半:1‐0 後半:1‐0 [得点] 1‐0 染野唯月(36分)A齋藤功佑2 2‐0 熊取谷一星(90+1分)A森田晃樹1

※A=アシスト、及び今季の通算数。東京Vのみカウント。

●東京Vスターティングメンバー GK1   マテウス DF6   宮原和也 DF2   深澤大輝 DF23 綱島悠斗 MF22 翁長聖 MF17 稲見哲行(89分 鈴木) MF7   森田晃樹 MF40 新井悠太(66分 平川) FW19 松橋優安(53分 川﨑) FW9   染野唯月(66分 木村) FW8   齋藤功佑(66分 熊取谷)

(ベンチメンバー:GK21長沢祐弥。DF15鈴木海音。MF16平川怜、20食野壮磨。FW10木村勇大、11山見大登、25熊取谷一星、27白井亮丞、37川﨑修平)

監督 城福浩

試合データなど(東京ヴェルディ オフィシャルサイト)

■深澤大輝、今季初の公式戦出場

サイズがひと回りも違う相手に身体をぶつけ、ヘディングで競り勝つ。両手を大きく広げ、ラインを上げろと周囲に促す。マークする相手を視界に入れつつ、前後左右に目を配る。そして、絶え間なく声を張る。闘う人、そのものがピッチに立っていた。

深澤大輝のプレーヤー像は、見てきた人それぞれにあろう。賢く、予測力に長けた守備者。タッチライン際をアップダウンでき、機を見てボックスに侵入しゴールに絡む。最後尾から声を張り、チームを引っ張るリーダー。ナイスガイで、仲間思い。

十代の頃から見知っている僕はさまざまな出来事を通じ、人物の輪郭を多少なりとも理解したつもりでいる。

理性の人であり、内心にあるものをそう易々とは他人に触れさせない。うそを吐かないからといって、必ずしも内なる思いを明かすわけではない。人のなかで、ふたつは両立する。

昨季は13試合0得点。シーズン序盤は先発で出場したが、故障の影響もあって中盤以降は出場機会が著しく減少した。J1を戦うチームでどうやって戦力になっていくのか。自信を失いかけているように見えたこともあった。

今季初出場となった横浜FC戦、ポジション争いの観点からは深澤が存在価値を証明できるかどうかの一戦だ。だが、当の本人にとってそれは二の次で、負けてなるものかの一心で相手に立ち向かっていたのではないか。

(残り 3286文字/全文: 4293文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

会員の方は、ログインしてください。

関連記事: