日経平均は3日ぶり反落 最高値更新後に利益確定 方向感欠く

 8月19日、東京株式市場で日経平均は3日ぶりに反落し、前営業日比168円02銭安の4万3546円29銭で取引を終えた。都内の株価ボード前で4月撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

[東京 19日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は3日ぶりに反落し、前営業日比168円02銭安の4万3546円29銭で取引を終えた。買いが先行した朝方は史上最高値を更新する場面があったが、短期的な過熱感が意識され、買い一巡後は主力株を中心に利益確定売りが優勢になった。一方、下値では押し目買いが入って下げ渋り、方向感に乏しかった。

日経平均は取引時間中の史上最高値を更新して寄り付き、一時162円高の4万3876円42銭に上昇したが、その後は利益確定売りが強まって一時300円安となる場面があった。8月上旬からの急ピッチな上昇を経て、市場では短期的な過熱感がくすぶっている。

先物の断続的な売りが観測され、大型株の軟調な値動きが目立った。このところ上昇が急ピッチだったソフトバンクグループ(9984.T), opens new tabは上場来高値を更新した後、利益確定売りに押されてマイナスに転じた。ファーストリテイリング(9983.T), opens new tabとの2銘柄で日経平均を200円弱押し下げた。一方、中小型株は底堅く、東証プライム市場では6割超の銘柄が値上がりした。

日経平均は売り一巡後、押し目買いを支えに下げ渋った。「売る理由は利益確定ぐらいしかない一方、株価パフォーマンスの良さから、海外短期筋は買いを入れやすい面もある」(フィリップ証券の増沢丈彦・株式部トレーディング・ヘッド)との声が聞かれた。

市場では下値の堅さが意識されたが「積極的に上値を買う材料もない。ジャクソンホール会議にかけて様子見が続きそうだ」(増沢氏)との見方もあった。

TOPIXは0.14%安の3116.63ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.14%安の1604.16ポイントだった。プライム市場の売買代金は5兆0780億9500万円だった。東証33業種では、値上がりは医薬品や不動産、倉庫・運輸関連など23業種、値下がりはその他製品や銀行、非鉄金属など10業種だった。

新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.05%高の800.62ポイントと4日続伸した。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1055銘柄(65%)、値下がりは511銘柄(31%)、変わらずは54銘柄(3%)だった。

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