インドの石油精製会社、ロシア産原油の調達見合わせ-強まる米国の圧力
Rakesh Sharma、Serene Cheong
米国がロシア産原油の購入を巡りインドへの圧力を強める中、インドの国営石油精製会社はロシア産原油の購入を当面見合わせている。各社の調達計画に詳しい関係者が明らかにした。
公に発言する権限がないとして匿名を条件に語った同関係者によると、インド石油、バーラト石油、ヒンドスタン石油は、政府の明確な指示が出るまで、次回の調達サイクルではスポット取引によるロシア産原油の購入を見送る計画だ。10月積みのウラル原油の調達にも影響するとみられる。
トランプ米大統領は、インドによるロシア産原油の購入を受け、インドの米国向け輸出品に対して関税を2倍に引き上げた。こうした措置は、ロシアに対しウクライナでの戦争終結を促す狙いがあるとみられる。ただ、ロシア産原油の主要な輸入国である中国に対しては、米国は現時点で同様の対応を打ち出していない。
インドは、石油精製会社に対してロシア産原油の購入停止を正式に指示してはいないが、トランプ政権による関税措置には反発している。ブルームバーグは以前、インド政府が精製各社に対し、ロシア産以外の原油を調達するための計画を策定するよう求めたと報じた。
インド石油省の報道官にコメントを求めたがまだ返答は得られていない。また、インド石油、バーラト石油、ヒンドスタン石油にもコメントを要請したが返答はなかった。
原題:India’s State Refiners Pause Russia Oil Buys as US Adds Pressure
(抜粋)
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