アップルの新型iPhone 17シリーズで一番人気はどのモデル? 日本の予約状況から見える驚きの結果

篠原修司ITジャーナリスト/炎上解説やデマ訂正が専門
『iPhone Air』は現時点でも発売日に入手可能。Apple Storeアプリよる筆者キャプチャ

 9月12日、アップルの新型スマートフォン『iPhone 17』シリーズの予約受付が始まりました。

 発売日に手に入れたい人たちのあいだで例年通り激しい争奪戦になったようですが、一体、4種類発表されたモデルのうち、どれが一番人気だったのでしょうか?

 海外メディアによる分析が出てきたので、日本ストアの状況とも合わせて紹介します。

一番人気は『iPhone 17』の通常モデル

 香港メディアSouth China Morning Postによると、中国で人気のネット通販サイト『JD.com』で予約が一番多くなったのは、『iPhone 17』通常モデルの256GBストレージということでした。

 中国ではeSIM規制により話題の超薄型モデル『iPhone Air』の予約が延期されており、選択肢は『iPhone 17』か『iPhone 17 Pro』か『iPhone 17 Pro Max』の3種類しかありません。

 となるとエントリーモデルであり、今回から120Hzの可変リフレッシュレートに対応し、フロントカメラに新しい正方形センサーを搭載し、ストレージの標準がこれまでの倍の256GBになった『iPhone 17』に人気が集まるのは当然のことだと言えるかもしれません。

新型『iPhone Air』は不人気?

 では、日本においてはどうだったのでしょうか?

 まだ具体的な数字は出てきていませんが、確認できる状況としては最上位のPro Maxモデルが入手困難、話題の『iPhone Air』は不人気だということです。

 筆者は『iPhone 17』シリーズの予約が始まってから2分後の21時02分にログインできましたが、予約しようと思っていた『iPhone 17 Pro Max』はこの時点で配送予定が1週間後となっていました。

 これはPro Maxモデルがそもそも人気であることにくわえ、さらに用意されている在庫が少ないことも理由と思われます。実際に昨年の『iPhone 16』のときもPro Maxはすぐに在庫がなくなる状況でした。

 それでは他のモデルはどうなのかというと、『iPhone 17』の通常モデルにおいては、記事執筆時点(9月15日17時ごろ)における配送予定日は10月10日が最短となっています。一方で『iPhone 17 Pro』は10月3日となっており、Proモデルよりも通常モデルの方が人気だと言えそうです。

 ただ、注目すべきは『iPhone Air』です。『iPhone Air』は今回から登場した注目のモデルですが、配送では9月28日。店舗での受け取りであれば、なんといまからの予約でも発売日の9月19日に受け取ることが可能なカラーとストレージが複数あります。

 用意された在庫が多いのか、それとも人気がないのかは現時点では断言できませんが、『iPhone Air』はスペックの割に値段が高いことから、日本のユーザーにはあまり魅力的には映らなかったのではないかと考えます。

 円安が主な原因ですが、『iPhone 17』通常モデルが129,800円からなのに対し、『iPhone Air』は159,800円からと、かなり高いです。これをストレージを倍の512GBモデルにすると、価格は194,800円となり、Proモデルの価格に近づいていきます。

 こうなると20万円も出してあえて性能の劣る『iPhone Air』を購入するよりも、214,800円で『iPhone 17 Pro』512GBモデルを購入した方が、得だと感じるのではないでしょうか。

 『iPhone Air』がこれまでのPlusモデルと同じように通常モデルよりも少し高い価格帯であればもっと人気が出たように思いますが、現時点ではバッテリー容量が少ないこと、カメラが1つしかないこと、充電速度が遅いこと、そのうえ値段が高いという点がユーザーからすると敬遠される理由になっているように思います。

 とはいえアップルが値下げしてくるとは考えにくいため、『iPhone Air』の売れ行きは今後、実際に購入したユーザーによるレビューと、各携帯キャリアによる返却プログラムでの販促キャンペーンにかかってくることになるでしょう。

ITジャーナリスト/炎上解説やデマ訂正が専門

1983年生まれ。福岡県在住。2007年よりフリーランスのライターとして活動中。インターネット(SNS)で起きる炎上の解説、デマのファクトチェック、スマホやガジェットの話題、生成AIが専門。最近はYouTubeでも活動しています。執筆や取材の依頼は [email protected] まで

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